2020 Fiscal Year Research-status Report
効果的な評価を可能にするレポート論題についての実証研究
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19K02865
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Research Institution | Osaka Seikei University |
Principal Investigator |
成瀬 尚志 大阪成蹊大学, 経営学部, 准教授 (60467644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
崎山 直樹 千葉大学, 国際教養学部, 講師 (10513088)
高橋 亮介 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (10708647)
片山 悠樹 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (40509882)
笠木 雅史 名古屋大学, 教養教育院, 特任准教授 (60713576)
児島 功和 山梨学院大学, 経営学部, 准教授 (80574409)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レポート課題 / レポート評価 / 論題 / 剽窃 / コピペ / ライティング |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、レポート論題の効果分析をするための試行調査を行なった。 前年度の施行調査から、レポート課題に関しては、出題形式や評価観点、また、レポートを課す目的などが教員ごとに多様であることがわかったため、今回の調査ではそうしたレポート課題に関する捉え方(レポート観)とレポート論題の効果との関係について調査した。その結果、まず、レポート課題を出題してもうまくいかなかった、あるいは、手応えがない、との回答がかなりの割合にのぼることがわかった。これは本研究課題の重要性を改めて示すものである。また、その回答者の多くは、毎年論題の工夫や見直しに取り組んでいると回答していることから、問題解決の困難さが読み取れる。 また、レポート課題のイメージに関してみると、(相反する)2つの異なるタイプのモデルを提示して、(普段出題しているレポート課題は)どちらのモデルに近いかという項目においても回答がほぼ半々に分かれた。つまり「レポート」ということばでイメージされているものがそもそも教員によって大きく異なる可能性があるのである。レポートの評価の観点に関してみると、(相反する)2つの異なるタイプのレポート(の特徴)を提示して、どちらのレポートを高く評価するかという項目では、ほとんどの項目で回答がほぼ半々に分かれた。形式面やオリジナリティなどに関して、それらをどの程度評価において重視しているかが、教員ごとに多様であることがわかった。こうしたことから、教員のレポート観がそもそも多様であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、論題の効果分析のための試行調査を行なったことで、本調査を実施する準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行なった試行調査を分析した上で、質問項目を再検討し、本調査を実施する。具体的には、教員のレポート観の多様性が試行調査から明らかとなってきたため、効果的なレポート論題(を出題している教員)とその背後にあるレポート観の各項目との関係についてデータを分析して明らかにできるような質問項目を設定し、調査を実施し分析していく。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、旅費として計上していた予算が予定通り執行できなかった。 予定していたインタビュー調査や研究打ち合わせなどに関してはオンラインでの実施に切り替え、旅費として計上していた予算に関しては、本調査の実施や分析に関わる経費として使用する。
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Research Products
(5 results)