• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

クラウドによる機械学習を利用したエンロールメントマネジメントシステムの構築

Research Project

Project/Area Number 19K02868
Research InstitutionSapporo Gakuin University

Principal Investigator

石川 千温  札幌学院大学, 経済経営学部, 教授 (90285495)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords機械学習 / 退学予測 / エンロールマネジメント / python
Outline of Annual Research Achievements

2022年度の研究進捗状況には、かなりの進展が見られ、年度後半に向けて、情報処理学会への論文投稿を実現できるほどの成果が見られた。2021年度においては、学生の学修データの分析において、そのほとんどがExcelやPowerBIなどのアプリケーションを用いて行っており、機械学習の分析に着手することが実質的に難しい状況であった。機械学習に最適なPython言語の使用も試行的に試してはみたが、思うような結果が出ず、研究の進捗的には遅れていた。
しかしながら、2022年度から、精力的にPythonプログラムの改良と試行を繰り返すことで、学生の学修データの分析で最適な手法の発見、および最適なパラメータの導出、さらには、学生の退学予測を行うためのエンロールマネジメントシステムのプロトタイプの開発に至ることができ、それまでの導出過程とプロトタイプの検証結果について、情報処理学会論文誌デジタルプラクティス得集号「ITと教育」(2023年4月掲載)に論文が掲載されることが出来た。
今回の掲載論文では、IRデータで集められた様々な学生の学修データのうち、LightGBMという機械学習モデルが有効性が高いことを見出し、そのモデルによって、学生の退学に寄与する要素のうち、極めて高い要素を抽出することに成功し、その要素を使って、退学予測を行うプロトタイプのアプリケーションを構築した。また、このプロトタイプで、実際に2018年度の入学者(2021年度末卒業)の退学予測を行い、実際の退学状況と比較して、本システムの有効性を検証した。
その結果、本システムの予測の精度が、ある程度は良いことがわかったが、ただ、学生の学修指導を行うエンロールマネジメントシステムとしては、予測精度をあげた場合の対象者数の拡大とのトレードオフが発生することが判明し、この点においては、実際の運用でどの程度の予測精度が最適なのかを検証する必要性があることが、課題として残されている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

Python言語を用いた機械学習によるエンロールマネジメントシステムのプロトタイプの開発はひとまず完成している。このシステムの実際的運用を行い実用上有効かどうかの検証を行う必要がある。一方、これまでの取組のなかで、本来目的としていたクラウドを活用するシステムの構築は、個人情報や情報漏洩の流出の恐れなどから一旦中断しているが、安全性の高いクラウドサービスを選択する、安全性の高いセキュリティー対策を施すなどの対策を万全にすることが求められる。現状ではまだその手法の確立には至っていない。

Strategy for Future Research Activity

現在において構築された退学予測を行うエンロールマネジメントシステムのプロトタイプを、実際の学生の修学指導現場に導入し、多くの教職員の利用における評価、問題点の抽出を実施する。また、クラウドサービス活用に関しても、セキュリティ対策を万全に行えるサービスの選定、様々なセキュリティレベルで必要な制度的、物理的対策を見出せれば、現在の閉じたシステムではなく、広く活用できるサービスとして実現可能と考えられる。
また、これからの新たな取組に関して、さらに論文にまとめ、継続的に公表を続ける。

Causes of Carryover

研究進捗状況はかなり改善され、次年度は研究成果の発表に関わる学会論文への掲載料の支出に充当する予定であり、そのための掲載料を2022年度に残し、次年度執行する予定である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi