2019 Fiscal Year Research-status Report
大学・高等学校における文章表現教育の調査分析をもとにしたカリキュラム研究
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19K02896
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
吉田 俊弘 大正大学, 教育開発推進センター, 教授 (30710579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春日 美穂 大正大学, 教育開発推進センター, 専任講師 (50734456)
近藤 裕子 山梨学院大学, 学習・教育開発センター, 特任准教授 (70734507)
由井 恭子 大正大学, 教育開発推進センター, 専任講師 (90734509)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 初年次教育 / 初年次文章表現教育 / 高大接続 / 学部 / カリキュラム / 学習履歴 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、今後研究を進めるうえでの基盤となる作業をすすめた。その内容は以下のとおりである。これらの作業により、2年目以降の研究をすすめるための土台が整ったといえる。 ①大学入学時の学生の文章作成に関する学習履歴について調査するためのアンケートを3大学で行い、その分析を行った。調査内容については、高校での指導内容の変化がわかるものであり、以後の年度においても継続的に行って検証する予定である。 ②大学の1年間で学生の文章がどのように変化するかを明らかにするため、800字程度の文章を2019年4月と2020年1月に書かせ、その分析を行った。どのような部分が伸び、どのような部分が伸びにくいのかということを明らかにすることで、具体的なカリキュラムの策定に活かす予定である。以後の年度においても継続的に行って検証する予定である。 ③効果的な初年次文章表現教育のカリキュラムを策定するためには学部教育との連携が欠かせないため、山梨学院大学、大正大学の学部担当教員とのFDを2020年2月、3月に行い、学部教育で必要とされる文章作成の力について意見を交換した。今後学部との連携も視野にいれていく予定である。また、分析やアンケート調査の精度を高めるために、データ分析を専門とする研究者とのFDを2019年9月に行った。 ④初年次文章表現教育の効果的なカリキュラムの一例をポスター発表として報告した(本来は初年次文章表現教育にかかわるシンポジウムでも報告する予定であったが、COVID-19の影響でシンポジウムが延期となった)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後の研究の土台となる調査の分析を開始できたことがあげられる。また、比較的母数が大きな調査となっているため、そこから得られる結果の有用性が高い。学部教育との連携も視野にいれる取り組みを行ったため、高大接続、初年次教育と学部教育との接続を視野にいれた初年次文章教育のカリキュラムについて検討する土台を整えることができた。これらの調査をさらに続けることにより、学生の状況を経年で検証するとともに、次年度からは学生が大学で作成するレポートの検証についても開始する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も2019年度の研究を継続していくことを基本とする。そのなかでも学習履歴の調査、及び、大学の1年間で学生がどのように変化するのかを分析することについては2020年度においても継続的に推進することができると考えられる。一方で、COVID-19の影響により、2019年度と全く同じ状況下で調査することができない部分が発生する可能性が高い。また、FD等の開催においても様々に支障が生じることが想定されている。基礎データの分析を進めることを中心に2021年度につなげていきたい。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、3月度の謝金を用いた業務整理を行うことができなかったため、翌年に予算を持ち越し、作業を継続したい。
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Research Products
(2 results)