2020 Fiscal Year Research-status Report
Research about the classroom for health-impairment children established by elementary and junior high schools
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19K02909
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小畑 文也 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20185664)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 病弱教育 / 特別支援学級 / 小中学校 / 連携 / 教育課程 / 保護者 |
Outline of Annual Research Achievements |
山梨県内の40の病弱・虚弱特別支援学級に調査を実施した。調査期間は2020年3月1-31日であった。この結果のうち問題点にするものは、2020年10月に日本育療学会第24回大会(岡山大学・オンライン開催)にて「山梨県の小中学校に設置「された病弱・虚弱特別支援学級の現状と課題」の題目で口頭発表された。その内容を発展させたものを2021年3月には山梨県内の小・中学校に設置された病弱・身体虚弱特別支援学級の現状と課題」というテーマで「山梨障害児教育学研究紀要」15, 137-142 に掲載した。 総じて、小・中学校に設置された病弱・身体虚弱特別支援学級は、県内病弱教育の流れ、また、学校内でも孤立しやすく、外部機関との連携が、その地理的条件に左右されることが分かった。また。入級児童に関しては、病院内学級と異なり、健康な子どもたちの中で教育が実施されるため、他の子どもと同じように、遊び、学びたいという要求が強く、病識の欠如や、運動制限を守ることの難しさがを訴える担当教諭が多かった。同様の傾向は保護者にも見られ、自分の子どもの病気の重症度に関する過小評価が報告された。 現状、コロナ禍で他地域の実態調査が困難なことより、今後しばらくは県内の小・中学校に設置された病弱・身体虚弱特別支援学級に的を絞り、各学級の工夫、配慮点を明らかにするとともに、連携がうまくいっている学級と、孤立している学級の比較を通して、学級運営のうえで重要になると思われる要素を明らかにしてゆきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
山梨県内の状況に関しては、おおむね把握できたが、他都道府県の状況に関しては、明確にはなっていない。当初の計画では、設置県の学級を訪れ調査する予定であったが、全ての在籍児が基礎疾患を持っているために、コロナ感染が拡大している現状では困難である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、電話、メールにより、各都道府県の設置状況を、基本データとしてとり、設置が多い県に関しては郵送法による調査を行いたい。また、現状QDAソフトウェアが十分に使いこなされてはいないため、過去のデータの精緻な分析を再度行い、研究方法を洗練されたものとしたい。
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Research Products
(2 results)