2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research about the classroom for health-impairment children established by elementary and junior high schools
Project/Area Number |
19K02909
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
小畑 文也 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20185664)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 病弱教育 / 病弱虚弱特別支援学級 / 院内学級 / 小中学校に設置された病弱虚弱特別支援学級 / 教師の資質 / コンピテンス |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの年次ごとの研究で、病院内に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師と、小中学校に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師とでは、その置かれた状況が相当に異なることが明らかとなってきたので、2022年度の研究では、それぞれの教育の場において、教師自身が考える、資質(コンピテンス)の違いについて、調査研究を行った。病院内に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師、約20名と小中学校に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師約30名を対象として、藤井(2010)による教員資質能力自己評価尺度をもとに、病弱教育独自の資質を加えた35項目であり、大事だと思われる資質を第3位まで抜き出す抽出法により調査を実施した。この結果、病院内に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師と、小中学校に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師との間では重要と考える資質(コンピテンス)に差はみられなかった。先述したように、その教育の場の現状が異なることから、考察は困難であったが、「障害に配慮した指導ができる」、「チームティーチングにおける役割分担の重要性を理解し、連携・協力ができる」、「主な病気について基礎的な知識と対処や健康管理ができる」、「心理的ケアや二次障害について、知識・技術を持っている」は双方において重視されている資質であった。これらの資質は、病院内に設置された病弱虚弱特別支援学級の教師の方が相対的に高いと思われるものであるが、「共通に重視しながらも、求めていっても到達点が見えない」資質であると考えられた。今後双方の研修においては、これらの資質の向上を目的とすることが重要であると思われる。
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