2020 Fiscal Year Research-status Report
障害者の社会参加に関する研究ー障害者のための救急救命講習の教育プログラムの開発
Project/Area Number |
19K02910
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
田中 優司 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70377654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 生雅 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10262776)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 特別支援学校 / 障害のある児童生徒 / 救命講習 / 心肺蘇生法 / AED |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に記載のように、障害者向けの救急救命法の教育の取り組みの経験知の集約を目的に、全国の特別支援学校における救急救命講習の教育の取り組みについての質問紙調査をすすめている。研究代表者の所属施設における倫理審査委員会の承認を得て研究をすすめた。 初めに愛知県内の特別支援学校について質問紙調査を実施し、解析をすすめた。回収率は78%であった。児童生徒向けの講習を実施している学校は21%であった。特に聴覚障害者向けの講習に対しての工夫として、手話通訳や字幕の利用により情報保証をすすめている状況であった。教職員向けの講習は、年に1-3回の講習の開催によりほぼ全ての教職員が習得できるようにされていた。毎年の講習のため、受講者の多さから実技の時間や場所の確保や、器具の準備などの問題点が指摘された。また自動体外式除細動器(AED)のユニバーサルデザインに向けての意見が多くみられ、単体としては、使いやすい大きさや重さ、視覚的なわかりやすさ、音声ガイドの理解しやすさ、文字情報ガイドのあるものなどの意見があり、設置場所についての意見も指摘された。 次に全国の特別支援学校(約1125校)で実施されている障害のある児童・生徒向けの救急救命法の教育の取り組みについて質問紙調査を実施した。現在、返送された回答の集積、解析をすすめ、論文作成をすすめている。この調査研究により、全国の取り組み状況や先進事例の把握が可能になるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全体の研究計画では、令和2年度の研究計画では、第一に、全国の特別支援学校における救急救命講習の教育の取り組みの調査を実施する予定であり、これは現在、計画通りに進行し、解析をすすめている。第二に、この調査を通じて先進的な取り組みを行っている特別支援学校の教育の取り組みを抽出し、二次調査として実地調査をする方針であった。しかしながら、2020年初頭から全国で流行している新型コロナウイルスへの感染対策のため、救急救命講習自体が開催されなくなっていること、さらに特別支援学校へ外部から見学に行くことができなくなっている状況から、第二の計画は実施が困難になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、新型コロナウイルスによる影響で遅れているが、研究計画の第二段階として、経験知の精査をすすめることを目的に、二次調査として特別支援学校への実地調査を実施する予定である。一次調査から協力が得られる特別支援学校に依頼し、承諾を得た上で、研究代表者が直接訪問し、実地調査をする予定である。研究計画の第三段階として、この第二段階の結果を基に、経験知を集約し、障害者のための教育プログラムの原案の開発をすすめる予定である。
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Causes of Carryover |
研究が遅れており、令和2年度に行う予定であった訪問調査に関わる費用などを次年度に使用する予定である。さらに、調査研究の分析とともに教育プログラム作成などの費用、成果をまとめ学会や論文で発表するための費用などに使用する予定である。
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