2023 Fiscal Year Annual Research Report
読み指導MIMの10分指導パッケージ化による通常学級での導入促進に関する研究
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19K02915
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
松本 秀彦 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (70348093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 由子 高知大学, その他部局等, 特任助教 (70915016)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 読み流暢性 / MIMモデル / 学力 / 相関分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
短時間MIM指導とその効果のモニターは本年度は分析を継続的に行い、特に学力とMIM-PMの得点との相関関係の分析を実施した。本年度はMIM指導が実施されなかった子どもを対象に、統計的な分析処理を行った。【相関分析の結果】MIM-PMアセスメントテストの2年生12月実施時の点数とその後の学年の学力テストとの相関関係を調べたところ、特に高かったのは4年時と5年時との相関関係であった。この中で最も相関係数が高かったのは4年時国語観点3書く,観点4読む,観点5言語知識理解技能であった(4年生:観点3 r=.545, 観点4 r=.615, 観点5 r=.648;5年生:観点3 r=.600, 観点4 r=.408, 観点5 r=.667(いずれもp<.01)。これらの結果から、MIM指導が実施されなかった場合、2年生の12月時点の読み流暢性能力とその後の国語の学力との関連性が強いことがわかった。【重回帰分析の結果】1年生の時の読みの流暢性から3年生から4年生の学力が予測できるかどうかを、予測変数を2,3,4年生の国語の学力テストとして重回帰分析を実施した結果、1年生3月に実施したMIM-PMが3年生と4年生の“読む”,“話す” “書く”,“話す・聞く”との関連度が高かった(標準化係数β:3年生読む0.570,4年生読む0.511,3年生書く0.496,3年生話す・聞く0.486)これらから1年生3月の読み流暢性がその後の学力を予想しうることが明らかになった。これらの結果を含め、データ全体を網羅する分析を行って論文執筆中である。 令和5年度 高知大学教職大学院LD教育研修会(ICT活用)「発達障害のある児童生徒へのICTを活用した教育支援について理論と実践から学ぶ」を開催しLD教育の基本的考え方の啓発を行った。
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