2020 Fiscal Year Research-status Report
子どもの発達障碍を養育者が受容する困難さは何かー障碍受容を支える心理支援法の開発
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19K02936
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| Research Institution | Kyorin University |
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Principal Investigator |
櫻井 未央 杏林大学, 保健学部, 講師 (10807829)
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2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 発達障碍 / 障碍受容 / 養育者 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、発達障碍をもつこどもを育てる保護者が子どもの障碍を受け止め、理解していくことを支援するためのアプローチ法を探索的に検討し、よりアクセシビリティの高い支援の開発を考えることを目的としている。
（1）研究計画に基づき、まずは文献の調査を行った。まず、先行研究の検討により、障碍受容にまつわるいくつかの問題点が明らかになった。本分野をけん引してきた中田（1995）の研究では、発達の問題を抱えた児を育てる保護者が障害を受け止めていくには、紆余曲折を経ながら、障碍の否定と肯定を繰り返しつつ需要が進むとされており、障碍受容の「らせんモデル」として多くの論文に引用されてきた。しかし、中田の論の骨子は、受容の揺れ動きにあったはずであるが、後続の研究では、いわば「らせん上昇モデル」として、ある価値を受け入れ、諦め、成長していくモデルとして調査がすすんでいることが文献レビューによって明示できた。これらを発達心理学会でのポスター発表として発表、さらに質的心理学会の意見論文として提出した。
（2）上記レビューに基づき、研究者のうちにある”障碍”にまつわるネガティビティをどのように抱えていくか、そのうえで、現在問題をかかえる保護者や当事者の語りをどのように引き出すのか、対話のなかで立ち現れる自己と他者の問題について検討した。研究者・協力者というスタンスを超えた、対話的自己についての個別的なストーリーを重視し、各自がどのようなスティグマやネガティビティを抱えているかも明らかにしていくこととした。
以上を踏まえ、インタビュー調査の準備を開始している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年はZOOM等のオンライン媒体によるインタビューを検討し、実際に予備調査としてZOOMを用いたインタビューも行うなど調整をすすめてきた。しかしながら、やはり、子の障碍というセンシティブな内容について、個々のことばや思い、ノンバーバルな反応等を丁寧に拾うことは、対面でのインタビューでないと拾えないことが多く、オンラインによるインタビュー調査は困難であると判断した。
よって、現状のコロナ禍においては、対面でのインタビュー設定が困難であり、大幅に遅れている。
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| Strategy for Future Research Activity |
状況に応じて近隣の方などで研究の対象者を確保でき次第、感染に留意しながらインタビュー調査を実施したい。
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| Causes of Carryover |
コロナ禍によりインタビュー調査が進まず、研究が大幅に遅れている。今年度は近隣の方から対象者を選定して、インタビューを実施する予定に変更している。
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