2022 Fiscal Year Research-status Report
English Education for Children with intellectual disabilities
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19K02953
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
高野 美由紀 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70295666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有働 眞理子 兵庫教育大学, その他部局等, 名誉教授 (40183751)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 知的障害 / 英語教育 / 特別支援学校 / 特別支援学級 / ストーリーテリング / 通常学級 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.知的障害児童への英語の活動・授業についての調査:全国の特別支援学校(知的障害)小学部での英語の活動・授業(外国語活動、その他の英語の歌を歌うなどの活動)について、学会でのポスター発表および論文投稿を行った。活動内容として、英語の歌に合わせて歌う、身体を動かすことやジェスチャー等の簡単な表現を用いてあいさつ・やりとりをするなどが多かった。楽しく過ごし、英語の歌などに興味や関心を持てる児童や、ALTと意欲的にコミュニケーションを取ることができた児童にとっては有意義だったと考えている学校が多く、外国人と簡単な外国語やジェスチャーでやりとりをする楽しい言語活動を通して知的障害のある児童の経験を広げる機会になっている状況が伺えた。小学校での中学年以降の英語の授業(外国語活動、外国語科)について、特別支援学級(知的障害)在籍の児童への指導についてアンケート調査の分析を行った。交流学級で英語の授業を受けている児童が多いものの、学年が上がると交流学級での英語の授業に参加したがらない児童が増えていた。5,6年では「読む」「書く」の活動があり、ゲーム要素のある活動が少なくなっていることが参加を難しくしている可能性が示唆された。小学校通常学級での外国語活動・英語科の授業でよくみられる児童の困難について調査を行った。 2.学習評価の在り方をの検討:小学校英語教育における評価についての現状及び課題について情報収集し、専門家から助言を受けた。 3.指導のモデル案および教員研修:知的障害の児童生徒への英語の活動・授業に適した教材としてマルチセンソリー・ストーリーテリングを検討し学会発表した。また、研究会を開催して英語でのストーリーテリング、知的障害者が楽しめるお話活動の在り方、授業でのストーリーテリングをどのように取り組むのかなど参加者と議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小学校特別支援学級及び通常学級での外国語活動・英語科についての現状を調査するアンケートを実施することはできたが、訪問しての活動・授業の観察や教材を分析するまでには至らなかった。 また、英国での言語指導を参照して指導の内容・方法を吟味する計画については、コロナ感染症拡大につき現場視察が不可能な状況が続いていたため、該当年度も未着手のままである。
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Strategy for Future Research Activity |
英国での調査を行い、外国をルーツに持つ児童への英語指導、知的障害児等への言語指導、豊かな言語活動の教材等の資料や情報を収集する。また、教育実践の現場での視察や教員へのインタビュー等により、小中学校においてインクルーシブ環境での学び、小中学校や特別支援学校において有意義な言語活動になるストーリーテリング等の教材、学習評価について研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
英国での調査ができていないことが主な要因であり、研究期間の延長を申し出て2023年度に実施する予定である。
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