2021 Fiscal Year Research-status Report
根拠に基づいた合理的配慮の提供プロセス-ICT九州モデル(仮称)の開発と普及-
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19K02955
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐藤 晋治 大分大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90323237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堺 裕 帝京大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40439576)
阿部 敬信 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (90580613)
後藤 みゆき 大分大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (50906906)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ICF大分モデル / ICF関連図シート / ICFリンキングルール / 合理的配慮 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014,15年度に大分県教育委員会「多様な学びの場充実事業」により開発されて以降,「ICF大分モデル」がほとんど活用されていない実態にあることが分かった。2021年度はこの要因を探ることで,実際の学校現場で活用できる「ICF大分モデル」の在り方を検討した。具体的には,以下の通りであった。 (1)S.E.N.S.の会大分支部会の継続研修会の場で,研究協力者を募り,協力の申し出のあった小学校教諭3名に「ICF関連図ワークシート」を,校長及び保護者の承諾を得て,実際に児童に対して使用してもらい,成果と課題の報告を求めた後に,本科研構成員らと研究協議を行った。 (2-1)「ICF大分モデル」の肯定的な評価をおさえた上で,より使用しやすく,普及するために,説明スライドいわゆるマニュアルに相当するものや「ICF関連図シート」を改善するための論点整理をした。 肯定的な評価としては,「ICF関連図シート」の活用は,どのような合理的配慮を提供することが効果的であるのか,という思考を促進するとともに,合理的配慮の決定に関わる因子の理解や共通言語として機能の推進にも役立つことが期待できることが挙げられた。また改善点としては,「記号の記入の仕方が不明」といった記入方法の問題があり,これについては説明スライドそのものを改善する余地があるのではないかということが考えられた。 (2-2)「ICF大分モデル」の使用に際しての成果と課題を整理し,その課題への回答案を,説明スライドの改訂という形で検討した。 (3)「ICF関連図シート」自体の改善策を検討した。具体的には, ICFリンキングルールの援用による分類項目の選定の可能性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)コロナウイルス感染症の流行により, ①研究計画の見直しが必要となった。 ②研究遂行に想定以上に時間を要した。 (2)研究者(研究代表者,研究分担者,研究協力者)のその他の業務の多忙による。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)「ICF大分モデル」の使用に際しての課題を解決するために説明スライドの改訂を検討した。2022年度は,学校教員等に使用していただき,その実用性について検討する。 (2) ICFリンキングルールの援用による分類項目の選定の可能性について,より詳細な検討を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由: 以下の理由から研究の進行に遅れが生じたため。 (1)コロナウイルス感染症の流行により,①研究計画の見直しが必要となった。②研究遂行に想定以上に時間を要した。(2)研究者(研究代表者,研究分担者,研究協力者)のその他の業務の多忙による。 次年度使用額の使用計画: (1)「ICF大分モデル」の使用に際しての課題を解決するために改訂した説明スライドの,学校教員等における使用の際の実用性に関する調査の際の旅費等。(2) ICFリンキングルールの援用による分類項目の選定の可能性について,より詳細な検討を行うに当たって必要な書籍等の購入費。(3)以上に関する研究協議の際の旅費等。
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Research Products
(2 results)