2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K02967
|
Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
久保山 茂樹 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, インクルーシブ教育システム推進センター, 上席総括研究員(兼)センター長 (50260021)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | インクルーシブな保育 / 共生社会 / インクルーシブ / 幼稚園 / 認定こども園 / 保育所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、障害がある幼児と障害がない幼児が、幼稚園等において、ともに生活するための諸条件を、保育者の視点と幼児の視点の双方から総合的に、かつ、具体的に明らかにし、その成果を幼稚園等の保育現場等が活用できる形で還元しようとすることを目的としている。この目的達成のため、2021年度は、2020年度に実施できなかった、障害がある幼児が、3歳児クラスへの入園から5歳児クラスからの卒園までの3年間、障害がない幼児との関係性をどのように構築するのか、その結果、双方の園生活がどのように変化するかを継続的に観察、分析する初年度とする計画であった。 しかし、2021年度も、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言等の発出があったこと、また、それらを受けて勤務先において保育現場への出張等が原則禁止となった時期があったことなどのため、訪問調査が十分に実施できず(幼稚園3回、認定こども園1回)研究成果をまとめるに十分な観察及び分析が実施できなかった。また、保育現場の状況から、リモートによる情報収集も困難であった。このため、2021年度も、引き続き内外の文献研究を中心とした研究にならざるを得なかった。 このような中ではあったが、A市の公立幼稚園の保育者が、特別な配慮を必要とする子どもに関するエピソードを集め、かかわり方や保育の在り方を検討する研究会を実施しており、研究代表者は、その研究会に参加することによって、A市の保育者とともにエピソードを取りまとめ書籍とすることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
訪問調査による保育場面の観察及び分析を計画していたが、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の発出や、職場の方針により、訪問調査が実施できなかった。また、保育現場のICT環境等の実態から、リモートによる情報収集や協議の実施も困難であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
訪問調査による保育場面の観察や分析は、本研究遂行上不可欠である。2022年5月現在感染状況は落ち着いており、緊急事態宣言等も発出されていないため、保育現場への訪問が可能であり、既に4月以降実施している。保育現場の協力を得ながら、訪問調査を継続していく計画である。
|
Causes of Carryover |
2021年度に十分に実施できなかった訪問調査の実施するため、旅費として使用する計画である。また、訪問調査の本格実施に向け、必要な機器を購入する計画である。
|