2023 Fiscal Year Annual Research Report
学習方略の視覚的フィードバックによる学習行動の改善に関する研究
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19K02975
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
福住 紀明 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (80801878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 達也 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (00743791)
野中 陽一朗 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (30735270)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学習方略 / 関連づけ方略 / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,大学生の学習方略尺度を開発し,視覚的フィードバックによって,大学生の学習行動を改善して,簡便で有効な視覚的フィードバックを提案することを目的とした。学習方略の尺度を作成するために,国内外の学習方略の研究を概観した。その結果,先行研究では学習方略の効果に着目した研究が多いが,学習の定義については明確には示されていないことが示唆された。その背景には,これまで大学における高等教育においては,知識を詰め込むタイプの学習成果が志向されてきたが,近年では主体的な学習態度の学習成果が志向するようになってきたことがあると推察される。主体的な学習態度の学習成果を志向するアクティブ・ラーニングを代表とする学習環境の変化が進められる中,そのような授業の中で必要とされる個人要因としての学習方略を検討することの必要性も示唆された。そのため,従属変数としての学習成果をGPAのような学業成績だけでなく,主体的な学習態度といった学習の質にも着目することの必要性が示唆された。 大学生を対象として質問紙を実施した。学習方略の各因子の項目数少なくなるように,新しい学習方略尺度を作成した。学習方略の理論的背景は,課題価値理論に焦点を当て,課題価値関連づけ方略尺度を作成した。また,尺度の妥当性と信頼性の検討を行った。妥当性には,学業コンピテンス尺度,深い処理方略,GPAとの関連を検討した。信頼性は内的整合性の観点から検討した。その結果,信頼性と妥当性のある尺度を作成された。そして学習方略尺度のフィードバックとして,グラフで作成して視覚的フィードバックを実施してその効果の振り返りについて検討した。
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