2020 Fiscal Year Research-status Report
USR意識の醸成を目指す教職協働初任者研修の開発と評価
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19K02988
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Research Institution | Shikoku University Junior College |
Principal Investigator |
富岡 直美 四国大学短期大学部, その他部局等, 講師 (00644262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 宏之 四国大学, 経営情報学部, 准教授 (80787002) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | USR / FD / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、USR(大学の社会的責任)意識を醸成するための教職協働初任者研修に最新の教育方法を導入して開発すること、および研修前後における教職員の業務に対する意識の変化と組織運営への影響を測定評価することを目的としている。 2020年度は、2018年度に試行した研修の成果について実践報告論文をまとめて投稿した。その結果、2021年3月発刊の日本教育工学会論文誌に採録された。論文投稿の際には、所属大学や所属研究会、雑誌の査読員の皆様から研究を進めるうえで大変有益なご意見をいただき、分析方法の改善点など次への課題がより明確になった。 これまでの分析で明らかになった課題を改善して2020年度の研修を2020年8月に対面形式で実施予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受けて延期となった。再度、2021年2月にオンライン形式に変更して実施することを決め、半年間をかけてオンライン研修の方法を模索し、準備を行った。2021年2月、対面での研修方法をできるだけ踏襲する形で、完全オンラインで教職協働初任者研修を実施した。研修の前後に実施したアンケートの分析の結果、対面での研修と同様の成果がオンライン研修でも見られた。しかし、対面には見られない課題もあった。今後、学会や論文で詳細の結果を発表するべく、現在執筆中である。 また、研修をより効果的にするためのICTツールの開発に関しては、急遽、研修を対面からオンラインに切り替える必要が生じたために開発が計画通りに進まなかった。現在、対面用のツールだけでなく、コロナ禍において開発が加速しているオンライン研修用ツールについても調査を進めている。既存のソフトウェア等を使ったオンライン研修後、研修の成果に関するアンケート調査を行い、その分析から、本研修で開発を目指すICTツールの要件定義や基本設計についてまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年と同様に、研修の実施やデータ分析、結果の公表についてはおおむね順調に進んでいる。 しかし、新型コロナウィルスの影響で、インタビューや海外視察などが滞ったままになっている。この影響で、ICTツールの開発や海外での調査が想定通りに進められていない。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、新型コロナウィルスの影響で2020年度に実施できなかった学会発表、海外視察やインタビューを行い、研究の遅れを取り戻したい。また、当初予定のインタビューを補強するために、200人規模のアンケートの実施も新たに検討している。 ICTツールの開発については、コロナ禍でも可能な開発工程を模索しつつ、共同研究者との情報交換を行っていく。今後、研修参加者のアンケートやインタビューから得られた結果をもとにコンテンツを整理し、基本設計およびインターフェース設計を行ってプロトタイプを作り上げることを計画している。 海外視察や研修は、新型コロナウィルスの影響により実施できない可能性もあり、今後、さらに状況に応じて研究実施計画を変更することも想定しておく必要がある。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で海外視察や学会発表のための旅費支出がなかったことが使用予定に変更が生じた大きな要因である。 コロナウィルスの影響がなくなり次第、出張を実行する予定にしている。学会についてはオンライン開催になる可能性もあり、使用しなかった旅費はICTツールの開発の不足分に充当する予定である。 また、ICTツールの開発遅れからタブレットPCの購入を見合わせていたが、2021年度はICTツールの開発に合わせて必要な台数のタブレットPCを購入する予定である。
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