2023 Fiscal Year Annual Research Report
USR意識の醸成を目指す教職協働初任者研修の開発と評価
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19K02988
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Research Institution | Shikoku University Junior College |
Principal Investigator |
富岡 直美 四国大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (00644262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 宏之 四国大学, 経営情報学部, 教授 (80787002) [Withdrawn]
栢木 紀哉 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (40300389)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | USR(大学の社会的責任) / FD(Faculty Development) / ICT(情報通信技術) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、教育工学のフレームワークを導入して、USR(大学の社会的責任)意識を醸成するための教職協働初任者研修を開発すること、および研修前後における教職員の自分の仕事に対する意識の変化と組織運営への影響を測定評価することが目的であった。 最終年度となった2023年度は、研究成果の学会誌への投稿および学会での成果発表を中心に行った。その結果、2024年発刊の日本教育工学会論文誌に採録が決定した。投稿にあたり、所属研究会や、査読員の皆様から有益なご意見をいただき、今後の課題も明らかになった。また産業・組織心理学会では本研究で用いた尺度の改善に関連する内容を、教育工学会では大学生を対象に実施した研修の報告を行い、両分野における本研究の意義を再確認するとともに、今後の研究の発展につながる多くの示唆を得ることができた。これら示唆を参考に研修における課題の具体的な改善策を検討した。ファシリテーションシステムについては、前年に検討した課題の改善を試みたが、期待する機能の実現にはAIの搭載が不可欠と分かり、新たに独立した研究として予算を確保する方針を立てた。 本研究はコロナ禍のため当初の予定より2年の延長を余儀なくされ、予定よりも大幅に遅れたものの、全期間を通じて当初予定していた研究を遂行することができた。本研究を通じて、(1)多くの対話を促すためのファシリテーション支援ツールを導入したUSR意識を醸成するための教職協働初任者研修を開発したこと、(2)研修前後の参加者の仕事の社会的価値の認識の変化を量的データで統計分析を行い評価したこと、の2点の成果が得られた。しかし、改善のためには今後も引き続き研究を継続する必要がある。
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