2019 Fiscal Year Research-status Report
Study on the development of teacher-training program for intergenerational exchanges to narrate their experiences of interaction with guardians
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19K02995
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
植木 克美 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (70292068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 信一 東北大学, 教育学研究科, 教授 (50210969)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教師教育 / 若手教師 / 保護者支援 / ワークショップ開発 / ファシリテータ養成 / エデュサポネット |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は次の4つを実施しました。 1.保護者支援を語る異世代教師たちのワークショップのパッケージ化を行い、ワークショップについての評価をモニター12名(学校教師)によるアンケート調査とワークショップの録画データを分析し実施しました。その結果、①ワークショップのプログラム、進行・運営が適切であり、②参加者は安心して、そして主体的に聴き語り合えていたという評価を得ることができました。なお、パッケージ化したワークショッを用いて免許状更新講習、校内研修を実施しています。 2.ファシリテーター養成講座全5回(第1回ワークショップの概要、第2回ワークショップの実際、第3回模擬実習、第4回実習、第5回実習ふりかえり)を開催し、地域でワークショップを開催できる人材を育成しました。その人材が校内研修でワークショップを開催しました。 3.成果の情報発信、ワークショップ参加者がオンラインで交流を深められるようにホームページ製作に取り組みました。そして、ホームページ『保護者支援をともに学ぶ教育者ネットワーク』、通称エデュサポネットEducator Support Network の製作を開始しています。このホームページは、保護者をサポートする力を身につけたいと考える学校教師たち、特に若い教師たちを応援しようとする教育者たちのネットワークです。 4.研究成果を学会(日本教育工学会2019年度秋季全国大会、北海道臨床教育学会第9回大会)で発表し、研究コミュニティからフィードバックを受けました。合わせて、論文を発表し研究成果を公表しました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度計画としてあげた次の3点をおおむね遂行できたからです。 1.保護者支援を語る異世代教師たちのワークショップのパッケージ化を進展させ、ワークショップの評価をモニターによるアンケート調査で主として実施できました。なお、感染症拡大防止対応のためワークショップ開催にあたって、広い会場を用意し参加人数を少なくする、マスクを用意する、参加者同士が距離を空けて座る、換気を行う等の配慮をしました。また、モニターの日程調整が難しかったためにワークショップ開催の回数を増やすことで研究を遂行させました。さらに、ファシリテーター養成講座を実施し、地域でワークショップを開催できる人材を育成できました。 2.成果の情報発信、ワークショップ参加者がオンラインで交流を深められるようにホームページ製作に取り組めました。ホームページの製作に対して、ワークショップ参加者の協力を得られ、ホームページの試作品には彼らから好意的なフィードバックがあります。 3.研究成果を学会で発表し、研究コミュニティからフィードバックを受け、今後の研究遂行に有益なディスカッションを行えました。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、以下の3つを遂行します。(1)ワークショップにおける参加者の体験をふりかえりシートを用いてさらに検討します。そして、参加者にワークショップにおける経験交流について半構造化インタヴューを実施し、ワークショップによる経験の質的評価を行います。分析を修正版グランデット・セオリー・アプローチ(木下,2003)により行い、経験交流による参加者の関係性、学びの過程を分析、検討します。これを踏まえて、プログラムの改訂を進め、主体的対話的な学びを達成できるプログラムをパッケージ化します。(2)ホームページのコンテンツ製作をさらに進めます。特に、保護者支援の経験事例にかかわるコンテンツの製作を進めます。(3)関連学会で研究を発表、及び研究紀要に論文投稿することで研究コミュニティにおいて成果検証を行っていきます。 そして、研究最終年度は(1)・(2)ワークショップの参加者同士が交流をオンラインで継続して展開できるコンテンツを製作し、若手教師を応援する異世代教師たちのコミュニティづくりをネット上で進めます。そして、学校教師にスーパーバイズを受け、コンテンツの評価を行い、ホームページ試験運用を始めます。これにより、対面によるリアルワークショップとオンラインを組み合わせた保護者支援に関する異世代教師たちの学びのコミュニティをつくりあげます。合わせて、(3)関連学会で発表、論文を投稿し、成果の検証をさらに進めていきます。そして、大学ホームページで成果を公表し、広く地域社会に成果を還元していくことに努めます。
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Causes of Carryover |
感染症拡大防止対応のため研究データの整理にかかわる業務を依頼することが難しくなったために謝金の支払いがなくなり、次年度使用額が生じました。
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