2019 Fiscal Year Research-status Report
教学IR高度化に向けた学びのミクロ・マクロデータの統合的なモデル化手法の開発
Project/Area Number |
19K03005
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
近藤 伸彦 首都大学東京, 大学教育センター, 准教授 (10534612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠中 利治 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (10252884)
松田 岳士 首都大学東京, 大学教育センター, 教授 (90406835)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教学IR / ラーニングアナリティクス / 学習行動 / 学習成果 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、データに基づく大学教育改善機能である教学IRを高度化するため、学生の学習のプロセスと成果を統合的にモデル化する手法の開発を目指している。 本研究は、申請者の担当する授業において研究協力者を募り、導入済みのWebベースの学習システムを使用しながら実践的に遂行している。2019年度には、授業を通して学習行動データを取得し、学習行動のモデル化手法について検討するとともに、成績や間接評価(アンケート)等の学習成果のデータとあわせた統合的なモデル化手法について検討することとしていた。 結果として、(1)授業において取得したシステムのログや提出課題および評価のデータに基づく学習行動と学習成果の関係の分析、(2)学習評価の可視化と共有が学習行動におよぼす影響の分析、(3)学びのミクロ・マクロデータの統合的なモデル化において活用する機械学習による教学データ予測の枠組みについての基盤的研究を主に行い、2本の論文掲載、10件の学会発表に至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、授業を通して学習行動データを取得し、学習行動のモデル化手法について検討することと成績や間接評価(アンケート)等の学習成果のデータとあわせた統合的なモデル化手法について検討することを計画していた。 クラウドツールScrapboxを活用した授業において取得したシステムのログや提出課題および評価のデータを整理し、学習行動と学習成果の関係を分析したほか、学習評価の可視化と共有が学習行動におよぼす影響を分析した。また、学びのミクロ・マクロデータの統合的なモデル化において活用する機械学習による教学データ予測の枠組みについての基盤的研究を行い、おおむね当初計画において想定した進度と同等の研究成果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、2019年度同様に授業を通して学習行動データの取得を行い、また学習成果データとあわせて、モデル化手法についてのさらなる検討を進める予定である。さらに、ここまでに検討した統合的モデルを用いて、教学IR活動のフレームワーク策定について検討する計画である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症に係る学会出張キャンセル等により、大幅に当初計画よりも使用額が下回った。次年度は大規模な数値実験の必要もあり、機器購入の追加などを計画するとともに、新型コロナウィルス感染症の状況次第で、出張旅費・参加費等の支出を予定している。
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Research Products
(12 results)