2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Pedagogy and Learning Materials for Improving Health Literacy of Senior Citizen
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19K03012
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
三輪 眞木子 放送大学, 教養学部, 特任教授 (90333541)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高齢者 / ヘルスリテラシー教育 / デジタルデバイド / 教育モデル / 健康寿命 |
Outline of Annual Research Achievements |
【高齢者アンケート調査】2020年度に実施した高齢者アンケート調査回答者中追加インタビューに同意した10名に電話によるインタビューを実施.調査項目を改訂し,2021年9月に対象地域を拡張して実施し,有効回答41件を得た. 【教材開発・評価】教材の形成的評価に用いるチェックリストを作成した.教材コンテンツの内容を確定した.タイトルを「健康に老いる秘訣:ヘルスリテラシーを高めて健康寿命を維持しよう」とし,7章を分担執筆.第1章:ヘルスリテラシーは健康維持に欠かせない,第2章:ネット社会からこぼれおちないために情報格差をなくす,第3章:図書館で健康・医療情報を調べる,第4章:インターネットで健康・医療情報を探す,第5章:専門的な知識を得るために医学情報を探す,第6章:社会や家族・地域とつながる,第7章:健康を維持する行動を心がける.付録に用語集.放送大学の同時双方向Web授業(主任講師:三輪)にて,本研究で開発した教材を用いた7回のオンライン授業を2022年6月~7月に実施し,形成的評価を実施することとした. 【患者会調査】多治見図書館で開催されたがん患者会を主宰するピアサポータのインタビューを3月28日(日)に実施した. 【研究成果発表】5月15日,日本図書館情報学会春季研究集会にて口頭発表.7月1日,情報プロフェッショナル シンポジウムで口頭発表.8月17-19日,国際図書館連盟(IFLA)大会でポスター発表(Web開催).10月2日,日本ヘルスコミュニケーション学会でポスター発表と口頭発表(Web開催).10月16日(土) -17(日) 日本図書館情報学会で,口頭発表とポスター発表.10月20日-21日,A-LIEP Conferenceで口頭発表.12月3日(金) 日本医学図書館協会学術集会で口頭発表とポスター発表(オンライン開催).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年度~2021年度の3年間で実施予定であった本研究は,期間を1年延長して2022年度完了予定で実施している. 当初,2019年度に対面で実施予定であった医療関係者を対象とするインタビュー調査がCOVOD-19蔓延のため対面インタビューから電話やWebによるインタビューに切り替えたものの,インタビューへの医療関係者の協力を得るのに困難を極め,2020年度上半期(2021年7月)までずれ込んだ.そのため,医療関係者インタビュー調査に3か月の遅延が生じた.医療関係者インタビューの分析結果に基づき2020年5月に実施予定であった高齢者アンケート調査の実施も,2021年2月以降にずれ込んだ.また,2020年度に実施予定であったがん患者会メンバーのグループインタビュー調査は,COVOD-19の蔓延のため,2021年度にずれ込んだ.研究実施の遅延に伴い,本研究のテーマは健康医療に関連しており,人間を対象とするインタビュー等の質的研究手法を駆使する計画であるため,COVOT-19の状況によって研究計画が左右されることはやむを得ないと認識している.対面インタビューをWebインタビューに切り替えたり、成果発表の機会をWeb開催の学会で実施するなどで、何とか1年遅れで2022年度中に研究を終了する見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
教材開発については、2022年6月末~7月に同時双方向Web授業「ヘルスリテラシーと健康寿命」を90分×8コマで実施し,本研究で開発した教材「健康に老いる秘訣:ヘルスリテラシーを高めて健康寿命を維持しよう」をテキストとして用いる.教材の形成的評価を実施するため、各コマの冒頭と修了時に受講生にチェックリストに記入してもらい、学習効果を量的に測定するとともに、レポートにより教材の質的評価を行う。受講生による教材の形成的評価を踏まえて教材を改訂し、調査に協力していただいた方に配布し、教材の評価を依頼する。教材の内容や評価結果を、学会や国際会議で発表するとともに,論文として関連学会に投稿する. 公共図書館における診療ガイドラインと医中誌Webの提供については、積極的に実施している図書館を訪問して関係者のインタビューを実施することで、各図書館でこれらの情報源がどのように活用されているかを明らかにするとともに、公共図書館の課題解決支援サービスの一つである「健康・医療情報サービス」の普及と質向上につなげていきたい。公共図書館の訪問・インタビュー調査で得られた知見は,関連学会や国際会議での発表を通じて図書館界に普及させる. このままCOVOD’19が収束すれば、1年延長の2022年度末に本研究を完了する見込みである.
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Causes of Carryover |
当初、2019年度に対面で実施予定であった医療関係者を対象とするインタビュー調査がCOVOD-19蔓延のため対面インタビューから電話やWebによるインタビューに切り替えたものの,インタビューへの医療関係者の協力を得るのに困難を極め,2020年度上半期(2021年7月)までずれ込んだ.そのため,医療関係者インタビュー調査に3か月の遅延が生じた.医療関係者インタビューの分析結果に基づき2020年5月に実施予定であった高齢者アンケート調査の実施も,2021年2月~9月にずれ込んだ.また,2020年度に実施予定であったがん患者会メンバーのインタビュー調査は,COVOD-19の蔓延のため,2022年3月にずれ込んだ。研究実施の遅延に伴い,研究成果の発表にも遅延が生じた.多くの学会等がウェブ開催または中止となり,当初の研究発表計画予定にも遅延が生じた。本研究のテーマは健康医療に関連しており,人間を対象とするインタビュー等の質的研究手法を駆使する計画であるため,COVOT-19の状況によって研究計画が左右されることはやむを得ないと認識しているが,COVOD'19が収束すれば、今年度中に研究を完了させることは可能だと考えている。2022年度は、教材の形成的評価を実施し、その結果を踏まえて最終版の教材を完成させる予定である。また、研究成果を国内外の学会等で発表し、論文として学会誌等に投稿する。
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