2020 Fiscal Year Research-status Report
Proposal of optimal screen design from a viewpoint of fatigue, load and human errors of learners
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19K03051
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
本多 薫 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (90312719)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 学習支援システム / 画面サイズ / 表示位置 / 視線移動 / 負担 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度の研究計画では、1.表示位置や提示される学習コンテンツの種類(文字、図形情報など)、情報量、画面サイズ(PC用のワイドサイズから小型のサイズまで)などの学習条件を変化させ、学習時の視線移動や心拍、課題成績・反応時間、ヒューマン・エラーなどのデータを測定する、2.学習者の疲労、負担、ヒューマン・エラーの視点から、最適な学習画面設計の条件と課題を明らかにする、3.研究成果の公表、を行う計画であった。 1.データの測定については、2種類の実験を実施してした。実験1:モニターの画面サイズ24インチと10インチを取り上げ、学習情報(文字、図形)の表示位置と解答を選択する位置(クリック位置)との関係に着目し、画面サイズの違いにより、画面上の視線移動の回数、検索時間、正答率、心拍数、主観評価などに差異が見られるのかを実験を通して検討した。実験2:モニター画面における学習情報の表示位置と解答を入力する位置との関係に着目し、画面の中央に入力する位置を固定した場合において、情報量(文字3文字と7文字)と情報が表示される位置の違いにより、画面上の視線移動、検索・入力時間、入力のエラー率、主観的評価(負担度)などに差異が見られるのかを、実験を通して検討した。 2.課題については、実験結果から以下の点が明らかとなった。①画面サイズが小さくなると作業数が多くなる一方で正答率が低下する。特に画面の右側に視線を向けて行う学習作業などでヒューマン・エラーが増加する、②検索・入力時間、エラー率の視点から、画面の中央に解答などを入力する場合において、学習課題などの表示位置が「右上」「中央右」、「中央左」では学習者の負担が大きい、ことなどを示した。 3.研究成果の公表:上記2の実験結果の一部を日本教育工学会2021年春季全国大会、日本人間工学会第61回大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和2年度の研究計画では、1.表示位置や提示される学習コンテンツの種類(文字、図形情報など)、情報量、画面サイズ(PC用のワイドサイズから小型のサイズまで)などの学習条件を変化させ、学習時の視線移動や心拍、課題成績・反応時間、ヒューマン・エラーなどのデータを測定する、2.学習者の疲労、負担、ヒューマン・エラーの視点から、最適な学習画面設計の条件と課題を明らかにする、3.研究成果の公表、を行う計画であった。研究実績の概要で述べたが、2種類の実験を実施してデータを測定した。表示位置や提示される学習コンテンツの種類(文字、図形)、情報量(3文字と7文字)、画面サイズ実験(24インチと10インチ)の学習条件を変えて、学習者の画面上の視線移動、検索・入力時間、正答率、心拍数、主観評価などに差異が見られるのかを実験を通して検討した。実験結果から学習画面設計の課題を示した。そして、研究成果を全国学会(2件)で発表した。以上のことから、令和2年度の研究計画に従って進め、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度についても引き続き実験を実施する。実験では、表示位置や学習コンテンツの提示方法、画面サイズ(PC用のワイドサイズとタブレット用の小型サイズ)などの学習条件を変化させ、学習時の視線移動や心拍、課題成績、反応時間(検索時間)、ヒューマン・エラーなどのデータを測定する。そして、学習者の疲労、負担、ヒューマン・エラーの視点から、最適な学習画面設計の条件と課題をまとめる。そして、研究成果を公表する。補助事業期間全体を通じての研究体制は、研究代表者と研究協力者(門間政亮博士)で構成する。研究代表者は研究全般を担当し、研究協力者は実験実施と生体情報の医科学的な視点からのデータ分析に協力する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国学会がオンライン開催になったために旅費が残金となった。令和3年度は令和2年度の残金と合わせて、研究計画に従い実験の実施費用に使用する。新型コロナウイルス感染症の拡大状況にもよるが、感染予防を講じながら、実験を実施する予定である。
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