2021 Fiscal Year Research-status Report
ICTによりアクティブラーニング型授業の支援も可能なパワエレ学習支援システム
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19K03075
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| Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
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Principal Investigator |
上町 俊幸 石川工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50280334)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與那嶺 尚弘 沖縄工業高等専門学校, 情報通信システム工学科, 教授 (00259805)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | アクティブラーニング / eラーニング / in situ実験 / 遠隔操作実験 / 直流電動機 / 直流発電機 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，アクティブラーニング(以下，AL)やeラーニング，座学の授業中に実験による検証をするin situ実験といった様々な教育手法を用いながら，パワーエレクトロニクス(以下，パワエレ)や電気機器を学習する教育教材を開発する。これにより，実感を伴いながら学習ができるようになる。また，学生の学習ログを教員にフィードバックし，AL授業の内容や教材の改善ができるような学習支援システムの開発を目指す。2021年度は，電気機器のin situ実験のための遠隔操作型実験装置の開発，およびAL型学習教材の整備を行った。
電気機器の遠隔操作型実験装置は，実験室に設置された電動機や発電機を，教室からICT技術を用いて遠隔操作して実験を行い，電動機，発電機の特性を教室で観測するものである。これまでに，直流電動機と直流発電機の実験について，教室のタブレットPCからホストマイコンに電機子電圧や界磁電流の指令を送る部分と，観測した実験データをタブレットPC上に表示する部分のアプリを開発している。また，制御用マイコンが電機子電圧や界磁電流の指令を受け取り，これに従って直流電動機や直流発電機を制御する装置を開発している。2021年度は，これらを組み合わせて実験を実施する予定であったが，タブレットPCとホストマイコン間の通信の調整作業ができず，実験の実施には至らなかった。
一方，これまでに開発した上記の実験装置では，実験内容を変更するには，タブレットPCのアプリと制御用マイコンの制御プログラムを変更する必要があり，非常に煩雑であった。そこで，2021年度は，OpenPLCを利用して，実験内容の変更が容易にできる簡易型遠隔操作実験装置を開発した。
AL型学習教材については，これまでに開発した演習問題をタブレットPCに取り込み，タブレットPC上で演習問題に取り組めるようにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
開発する学習支援システムは，①in-situ実験教材，②AL型授業支援システム，③eラーニング教材の3つで構成される。
①についは，これまでに直流電動機の遠隔操作型in situ実験教材として，タブレットPCからホストマイコンに電圧や電流の指令を送る機能と，実験で得られたデータをタブレットPCに表示する機能を持ったアプリが開発されている。また，与えられた指令値に従って直流電動機の電圧や電流を制御する実験室側の装置も開発されている。2021年度は，タブレットPCのアプリと実験室側の実験装置を組み合わせて実験を実施する予定であったが，移動制限等のため装置間の調整ができず，実験の実施には至らなかった。
一方，別の遠隔操作型実験装置として，OpenPLCを用いた実験装置を開発した。これまでに開発した実験装置は，実験の変更のため，タブレットPCのアプリと制御用マイコンの制御プログラムを変更する必要があり，in situ実験を実施する教員の負担となることが予想される。OpenPLCを用いた実験装置では，PLCの制御プログラムを変更するだけで実験の変更が可能であり，教員の負担を減らすことができる。しかし，実験結果の表示が学生にとって分かりにくいものとなっており，改善の余地が残っている。
②のAL型学習教材については，これまでに開発した電気機器のAL用演習問題をタブレットPCに取り込み，タブレットPC上で取り組むことができるようにした。しかし，学生の学習の様子を記録するまでには至らなかった。
③のパワエレおよび電気機器のeラーニング教材については，2020年度までに開発した学習スライドを見直し，より理解しやすくなるよう修正するなどの整備を行った。マイコンのeラーニング教材については，開発に至らなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
①電気機器の遠隔操作型in situ実験教材については，直流電動機の実験室側のシステムと，タブレットPCからホストマイコンに指令を送るシステムを組み合わせ，動作の確認を行う。また，動作確認が終わったあとは，実際にin situ実験に使用し，アンケート調査を行う。その結果は，学会発表や論文誌への投稿などを通して，広く公開する。
一方，OpenPLCを用いた実験装置についても，実験結果の表示を学生に分かりやすい形に変更し，実際にin situ実験に使用できるものに改良する。
②AL型授業支援システムについては，これまでに開発しているAL教材としての演習問題を，学生がタブレットPCを用いて取り組めるようにしたため，学生の学習ログの取得が可能なシステムについて検討する。
③のパワエレおよび電気機器のeラーニング教材は，ひと通りの開発を終えているため，2022年度は実際に使用してもらい，アンケート調査を行う。また，2022年度は，マイコンのeラーニング教材を活用した実習課題の開発を行う。
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| Causes of Carryover |
遠隔操作型実験装置の開発にあたり，実験室側の装置を石川高専，教室側の装置を沖縄高専で開発し，それぞれの装置を組み合わせての動作確認実験のため旅費を計上していたが，COVID-19の影響により移動が制限され，旅費を使用することができなかった。また，成果発表をした学会がオンライン開催となり，旅費を使用することがなかった。
2022年度は，これまでに開発した遠隔操作型実験装置に加え，OpenPLCを用いた遠隔操作型実験装置も並行して開発を進めるため，実験装置の部品等で物品費として使用する。また，それぞれ開発した装置を組み合わせての実験や打ち合わせ，成果発表のための学会参加に旅費として使用する。成果発表として，論文誌の掲載料などにも使用する。
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