2019 Fiscal Year Research-status Report
Development and Evaluation of a Vocabulary Learning Material Generation System for Primary School Children using Morphological Analysis
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19K03078
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
藤川 大祐 千葉大学, 教育学部, 教授 (50288429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安部 朋世 千葉大学, 教育学部, 教授 (00341967)
高木 啓 千葉大学, 教育学部, 准教授 (90379868)
小山 義徳 千葉大学, 教育学部, 准教授 (90546988)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 語彙学習 / 教材生成システム / 形態素解析 / 国語教育 / 類義語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、任意の文章から類義語を参照しやすくする語彙学習教材を生成するシステムを開発し、このシステムを活用した授業を小学校で行ってこのシステムの評価を行うものである。このシステムを活用することにより、学習者が自らが好む文章について、類義語と比較しながら読む「類義語比べ読み」を行ったり、システムが類義語に置き換えた箇所を探しながら読む「間違い探し読み」を行ったりすることが可能となり、質量ともに充実した語彙学習を行うことが可能となることが期待される。 初年度となる2019年度にはシステムの開発と実験授業の実施を行うこととしていた。 システムの開発については、次のように行った。インターフェイスとしては、横書きのWebアプリケーションとし、学習者用画面からは学習者が意見を入力し、学習者の意見をワードクラウドや分類画面で示すことができるようにした。形態素解析はオープンソースのMeCabを活用した。類義語辞典としては、小学生向けの4冊の書籍で2回以上使われている1,065語を抽出して使用した。試行的にいくつかのテキストを入力した結果、表記のゆれへの対応等が必要であることが確認された。 本システムを用いた授業については、2020年1月に小学校において試行的に授業を実施することができた。その後、必要な修正を行ってさらに授業を実施することとしていたが、新型コロナウイルスの影響による休校措置のため、2019年度中に再授業を実施することはできていない。 なお、本研究の2019年度中の成果については、2019年9月7日名古屋市にて開催の日本教育工学会2019年秋季全国大会及び2020年2月29日オンライン開催の日本教育工学会 2020年春季全国大会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は語彙学習教材生成システムの開発を行う時期としており、約1000語の類義語データベースを作成し、この類義語データベースを用いた語彙学習教材生成システムを開発することができた。また、このシステムを活用した授業を、小学校において試行的に実施することができ、この授業の結果をふまえてシステムの改善を行うことができた。そして、2019年度の研究成果を日本教育工学会大会において2度にわたって発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度から2021年度にかけては当初の予定通り、開発したシステムを活用した授業を実施し、このシステムの評価を行うこととする。具体的には、本システムを使用し、小学校5年生のクラスにおいて、学習者が自らが好む文章について、類義語と比較しながら読む「類義語比べ読み」を行ったり、システムが類義語に置き換えた箇所を探しながら読む「間違い探し読み」を行ったりする授業を実施し、授業観察、システムのログ、質問紙調査等によって本システムの使いやすさ、学習者の理解度等について評価を行う。2020年度に行った検証に基づきシステムを改修し(可能であれば機能を拡充)、2021年度に再び検証を行った上で成果をまとめ発表することとする。
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