2021 Fiscal Year Research-status Report
小学校でプログラミング的思考を重視した授業改善可能な情報教育のシステム化
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19K03087
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Research Institution | Suwa University of Science |
Principal Investigator |
広瀬 啓雄 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 教授 (50228839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 剛 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 講師 (80712158)
平田 幸広 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 教授 (70238369)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / プログラミング的思考 / 情報教育 / 初等教育 / 教員意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究期間に入りすぐにコロナ禍となり,休校,学級閉鎖,遠隔授業の導入,さらにGigaスクール前倒しによるノートPC1人1台環境により,若干計画通りには進まなかったが,今年度の研究実績は,次の3点である。 (1)教員間で情報共有サーバの設定および運用:共同研究の協力校である原村立原小学校に,教員同士で情報教育の教材,教育計画,教育結果などを掲示板形式で共有するMoodleベースのサーバを設置した。Amazon Web Service(AWS)で運用しているため,小学校の先生の書き込みは,共同研究者で共有し,疑問点やコメント,質問などの共有をすることにより,PC活用の推進を図った。 (2)授業運営のモチベーション可視化:プログラミング教育に限定せず,ノートPCを活用した授業と通常の授業の授業参加に対するモチベーションを容易に可視化するシステムを構築し導入した。授業終了時に1分程度で答えられる簡単な質問事項により,授業参加のモチベーションの推移を可視化するシステムで,ノートPCを授業に導入した後の効果を教員に実感してもらうために導入した。ノートPC活用に前向きな教員からはとても評判がよいが,逆にノートPC利用に積極的でない教員からは,不評であった。ノートPC活用に関する意識の差を顕在化するシステムとなった。 (3)記述統計を意識したScratchによるプログラミング教育およびアンプラグドコンピューティング教材作成:夏休みに6時間程度,Scratchによりデータをグラフ化し分析をするための授業を行った。また,低学年を対象としてプログラミング的思考を修得するための動画教材を作成しYoutube(小学校プログラミングチャンネル)にアップした。概ね好評であったが,具体的な効果測定はできていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始後すぐにコロナ禍となり,休講,学級閉鎖,遠隔授業の導入などで,教育現場では通常のカリキュラムをこなすのが精一杯の状況となった。また,Gigaスクール構想前倒しにより,一人一台のPC環境が整備され,プログラミング教育に限らず授業でPC活用がテーマとなった。このため,現場教員のプログラミング教育の意識が薄れてしまった。研究を進めるために,まずはノートPCを授業に積極的に活用することになれてもらい,その先にプログラミング教育があるという,意識改革の元に,情報共有,ノートPC活用による効果の見える化,プログラミング教育の導入の手順で研究計画を変更したため,遅れが出ている。しかし,ノートPCを活用する先生が増えてきており,今後プログラミング教育が活性化する手応えはつかんでいるので,2022年度を最終年度として,研究目的を達成する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的である,現場の先生方でプログラミング教育を計画し,実施,評価,改善のPDCAサイクルを回せるように,プログラミング教育の活性化を促進する。現状では,情報共有までできているが,みずからプログラミング教育に計画する先生は少数派のため,成功事例を共有し,多くの教員がプログラミング教育の参加し,PDCAサイクル確立に貢献できるように,仕組み作りを推進していく予定である。成功事例を学会発表,論文などで共有することにより,プログラミング教育に貢献する予定である。 教育効果を見える化する内容の一つとして,モチベーションに着目しノートPCを活用した授業が児童のモチベーションを高める傾向にあること,プログラミング教育を多くの児童が高いモチベーションで受けていることを容易に可視化するシステムを使い,教員のプログラミング教育の意識を高め,多くの場面でプログラミング教育を取り入れる機会が増えることを実証する。 低学年用に作成したプログラミング的思考を学習するための,アンプラグドコンピューティング教材をさらに増やす。 3年生以上に関しては,記述統計につながるプログラミング授業の教材および学習環境の構築・配布の仕組みを作り,プログラミング授業の推進を図る。これらの教材を通じ,小学校の教育現場で,PDCAサイクル確立の方策を考察する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で休講,学級閉鎖,遠隔授業などのため,予定していたプログラミング教育が実施できなかった。このため,作成したコンテンツの有効性の検証が不十分となった。2022年度は,作成したコンテンツの有効性を検証し,研究発表につなげたい。
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Research Products
(1 results)