2021 Fiscal Year Research-status Report
拡散的思考の支援を基盤としたアーギュメント生成を促進する学習環境の開発
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19K03097
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
西森 章子 広島修道大学, 人文学部, 教授 (50294012)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 根拠産出トレーニング / 裏づけ発想トレーニング / 思考支援 / ICT環境 / 大学生 / アーギュメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の核心をなす問いとして「学習者の拡散的思考(発想)を促進する学習環境とは何か」がある。このとき、拡散的思考を促す問題がどのように提示されるか(提示様式)と、学習者はその思考をどのように記述するか(アウトプットの方法)、結果として記述された思考の結果を量的および質的に検討することが、必要である。 2021年度は、引き続き学習環境の開発が進められるとともに、従来の提示様式(紙ベース)及びアウトプットの方法(筆記)による発想についてデータ収集がおこなわれた。前者については、アプリケーションの開発及び検討と並行して、一般的な学習管理システムを利用した学習環境の開発が進められた。これまではいわゆるプレゼンテーションソフトを利用した学習環境が想定され、開発の準備が進められていたが、学校教育場面においてICT化が急速に進んでいる現状において、誰でもが取り組める環境を構築することが早急に求められている。また、後者については、大学生120名を対象として、既存の「根拠産出トレーニング」を利用した質問紙実験が行われ、現在データ集計がおこなわれている。この結果は、紙ベースでの提示様式での場合とPCを中心とする提示様式の場合での結果を、比較検討する際のベースラインを確定する点で重要である。 また、研究発表としては、今年度までに集積した、後者の提示様式とアウトプットの方法を組み合わせた実験の結果及びそこから言える知見をまとめる形で、図書内で解説をおこなった(当該図書の刊行は2022年4月15日)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度に引き続き、新型コロナ感染拡大の影響により、学外との研究交流、特に対面状況での打ち合わせや検討が十分に実施できなかった。また、実験対象者の確保についても非常に困難な状況であったことから、進捗状況としては遅れていると言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究業績の概要】でも述べたように、一般的な学習管理システムを利用した学習環境の開発を進めている。これにより、拡散的思考を促す問題の提示様式については、PC環境とタブレット端末/スマートフォン環境が実現できると考える。また少人数の学習者を対象に、スモールステップでの観察とデータ収集をおこなう。具体的には、①PC環境の場合での予備実験、②タブレット端末/スマートフォン環境での予備実験をおこない、まずそのアウトプットの仕方を観察する。その上で、大規模な学習者集団を対象とした実験を実施することを計画している。
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Causes of Carryover |
アプリケーション開発の検討が十分進んでいない状態で、各種機器を発注することはできないと考えた。また、ひとを対象とした実験及び調査が十分に進められなかったこと、所属機関の要請により、学外出張が難しかったこと、などいわゆる研究計画の遅れが次年度使用額が生じた理由である。2022年度は集団実験でのデータ(テキストデータ)について、入力・集計するための人件費として、使用する計画である。
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