2021 Fiscal Year Research-status Report
深いアクティブラーニングのための心理的安全性尺度の開発と評価
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19K03100
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Research Institution | Jin-ai Women’s College |
Principal Investigator |
田中 洋一 仁愛女子短期大学, 生活科学学科, 教授 (20340036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 修 福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心理的安全性 / SEL / 情動知能 / Instructional Design |
Outline of Annual Research Achievements |
人材開発や組織論におけるGoogleやエドモンドソンの研究結果によると、成功するチームの構築に最も重要なものは心理的安全性である。高等教育における深いアクティブラーニングを設計するためにも心理的安全性が重要なことを明らかにしたい。そのため本研究では、日本の高等教育用心理的安全性尺度の作成を目的としている。2021年度は、下記3つの研究方針のもと、実績を得た。 (1)心理的に安全な場を構築するための教授方法の体系化:社会人を対象とした「コトのデザイン実践講座」をオンラインで開催し、心理的に安全な場を構築した。大学連携科目「地域社会とフィールドワークA:地域課題にデザイン思考で取組む」を対面で実施し、情動知能や内発的動機づけの向上が得られた。SELを用いたオンラインでのキャリア科目をリデザイン(プロセス・エデュケーションの拡充)したところ、情動知能を高めることにより、進路選択自己効力感の向上が得られた。ただし、ストレス対処力SOCとの相関は見られなかった。 (2)心理的に安全な場を設計するチェックリストの作成:学生へのインタビュー調査の結果、社会人とは異なり、短期大学1年生のオンラインでのグループワークは、面接授業に比べ、心理的安全性が低いことがわかった。そのため、2022年度は、上記キャリア科目を面接授業にて実施して、オンラインと面接との違いを明らかにしたい。エージェンシーや心理的安全性への考察を深めるため、エンゲストロームや存在論的安心の勉強会に参加した。 (3)研究成果の発表:国内の学会(日本教育工学会、教育システム情報学会等)において、本研究の成果として、SELの設計、情動知能やフィードバックの効果を発表した。特に、教育システム情報学会全国大会にて、SELに関する企画セッション及びプレカンファレンスのオーガナイザを務め、多様な方からの意見を集約できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた著名なファシリテーターの体調が悪化し、インタビューができなかった。COVID-19感染症の影響により、面接授業で予定していたビデオ分析の代わりに、ウェアラブルセンセーを用いた生体情報の分析を実施した。授業前後における心理尺度の変化や学習者へのインタビュー調査を分析し、心理的に安全な場を設計するチェックリストを作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、下記3つの研究方針のもと、本研究を推進する。 (1)心理的に安全な場を設計するチェックリストの作成:多くのファシリテーターに対して、アンケート調査及びインタビュー調査を行い、心理的安全性の構築に必要な要素を洗い出す。この要素を実際の授業に適用した上、グループワーク時の生体情報を分析することにより、心理的に安全な場を確認し、場の設計のためのチェックリストを作成する。 (2)日本の教育分野における心理的安全性尺度の作成:学習者へのインタビューを行い、日本の教育分野における心理的安全性の尺度を作成する。尺度は因子分析等を行い、信頼性や妥当性等を評価する。 (3)本研究成果の発表:国内の学会(日本教育工学会、教育システム情報学会等)において、本研究の成果を発表する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた大きな理由は、COVID-19の影響による下記の2点である。 (1)旅費において残金が生じた理由は、国際会議、国内学会、国内研修へオンライン以外での参加ができなかったためである。 (2)物品費において残金が生じた理由は、面接授業があまり実施できず、ビデオ分析用の録画装置や生体情報測定用のウェアラブルセンサーをあまり購入しなかったためである。
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Research Products
(5 results)