2020 Fiscal Year Research-status Report
非認知能力,数学力の両方を高める幼小連携に基づいた新たな幼・小遊びプログラム開発
Project/Area Number |
19K03127
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
渡邉 伸樹 関西学院大学, 教育学部, 教授 (10362584)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 数学教育 / 非認知能力 / 実行機能 / 脳科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
幼児期における非認知能力の育成は喫緊の課題とされる。それに応じた小学校段階の教育も必要と指摘されている。当然のことではあるが,同時に認知能力の育成も指摘されている。そのため幼小連携などによる改善が盛んに指摘されている。ただし,その両立が困難であるため,なかなか進展していないのが実状である。実際,幼児期には「非認知能力」,小学校段階では「認知能力」の育成に重きがおかれる傾向にある。 そこで本研究では,非認知能力および数学力の両方を同時に高めることのできる教育プログラムの開発のために,幼児・児童の認識,及び数学の系統性を基盤とした幼稚園・保育園,小学校低学年に関する幼・小数学遊びプログラムの開発を目的とする。 本年度は,非認知能力および数学力の両方を同時に高めることのできる,幼児・児童の認識,及び数学の系統性を基盤とした幼稚園・保育園,小学校低学年に関する幼・小数学遊びプログラムに関して,幼稚園・保育園の年中,小学校第3・4学年を中心に実際に認識調査や教育実践を通してその開発を行った。また,その教育・支援内容を容易に開発できる方法の検討も行った。 その結果,「数量」「言語・論理」に関する幼稚園・保育園の年中,小学校第3・4学年の一定のプログラムの開発を行うことができた。とくに実行機能と数学との教育・支援内容の開発に関しては,fNIRS機器の活用の可能性の提案ができ,さらに「数量」に関しては,mental abacusとの関わりから,プログラムの開発を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非認知能力および数学力の両方を同時に高めることのできる,幼児・児童の認識,及び数学の系統性を基盤とした幼稚園・保育園,小学校低学年に関する幼・小数学遊びプログラムの開発に関して,幼稚園・保育園の年中,小学校第3・4学年を中心に行うことができ,新たな教材,支援内容の開発方法(fNIRS機器を活用した)も検討できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
非認知能力および数学力の両方を同時に高めることのできる,幼児・児童の認識,及び数学の系統性を基盤とした幼稚園・保育園,小学校低学年に関する幼・小数学遊びプログラムの開発に関して,幼稚園・保育園の年長,及び小学校第5・6学年の幼・小数学遊びプログラム(「数量」「幾何」「言語・論理」)の開発を行う。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金の支出が予定よりも少なかったため。使用計画としては,2021年度の物品費(「数量」「幾何」「言語・論理」分野での教材・支援内容の開発費や認識調査に必要な物品費)や調査に必要な費用(謝金など),成果発表に必要な費用(投稿費や校正費)などに使用予定である。
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