2020 Fiscal Year Research-status Report
Effectiveness of a co-creation model in science and technology communication
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19K03134
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
奥本 素子 北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (10571838)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 科学技術コミュニケーション / 共創 / 市民 / 地域連携 / 分かち持たれる認識主体性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、二つの実践的な取り組みを行った。これらは札幌文化芸術交流センター(以下、SCARTS)との共同で行ったプロジェクトである。 まず、2020年度、社会の関心が「新型コロナウイルス感染症」拡大により、時代の感覚を大きく変化させる「ポストコロナ」の意識が高まったことを受け、アート展示を通して、その意識を高める試みを行った。鈴木 泰人×ソーシャルデザイン実習展「ふりかえれば未来」と題された本展では、新しい時代を考える際に、古いものという感覚を振り返るというコンセプトで、札幌で収集した古いもの展示し、実際に展示参加者に自分にとっての「古い」というコンセプトを考えてもらうコーナーを設けた。本展示には、いつもはサイエンスコミュニケーションに参加しない層が参加し、なおかつ展示においても意見表面が50近く集まるといった結果になり、展示を通して市民のサイエンスコミュニケーションに参加する取り組みは一定程度効果的であることが確認された。 また、2020年度後半には、高校生とアーティスト、そして北大の研究者がバイオについて考えるワークショップと展示「バイオの大きさ:未来の物語」をSCARTSと共催で実施した。その際、高校生には未来のバイオテクノロジー像を物語にしてもらった。その中で語られたことは、日常とバイオテクノロジーとの関係性であり、自分の主観的な感覚と科学情報が混在していた。実際にアーティストのワークショップによって、高校生は日常と科学技術の話題を交互に聞くという体験があり、そのことが高校生の認識主体性を高め、なおかつそれは自分自身の中だけで閉じた認識主体性ではなく、社会性を帯びた認識主体性である可能性が高く、今後はその部分を深く分析していく予定である。 また、本研究とは別にコロナ禍でのインフォーマルラーニングの取り組みとして日本の博物館の閉館時のコミュニケーションについて調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍で十分な試みができなかったが、2回の展示活動が実施でき、また最後の高校生徒のワークショップによって一定程度のデータの収集ができた。現在は、本研究結果のデータを分析し、論文執筆を進めており、本研究計画内での何らかの知見を発表することが可能だと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度の成果を論文としてまとめ、発表する。 2021年度は、高校生とのワークショップを続けるとともに、共創型サイエンス・カフェ「Reversed Science Cafe」を行い、参加者の問いから始まる科学技術の課題解決のデザインについて検討していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、出張等ができなかったため。
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Research Products
(4 results)