2021 Fiscal Year Research-status Report
高校新科目「理数探究」のためのプログラム開発と探究活動の生徒及び教員への効果
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19K03142
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
廣谷 博史 大阪教育大学, 教育学部, 理事 (70218858)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 理数探究 / 探究活動 / STEAM教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も昨年度に引き続き、学校現場はコロナウイルス感染症の蔓延防止の対応が必要であったので、教員のアンケート調査の実施を延期した。生徒のアンケートについては、同じ生徒集団を母集団として年を追った調査を行う予定であるが、コロナウイルス感染症蔓延により欠席や学級閉鎖が続いたため、十分な調査ができないと判断し、本年度のアンケート調査は断念した。アンケート調査の項目については十分な吟味を行うとともに、コンピュータ端末の整備状況を踏まえ、オンライン環境でのアンケート実施について準備を進めた。 そのため、本年度は、探究活動で活用しうる教材の開発を行った。オンライン授業展開の経験をふまえ、解説動画の撮影を行った。長時間の視聴することが必要ないよう、3分から5分程度の短い動画とし、必要に応じて参照できるような形式の教材を心がけた。通常の解説動画は、実験などの手順を観察者として眺める教室での生徒目線のものが多いが、実験者の目線として機具の配置や操作を視聴できることを着想し、撮影を行った。しかし、思いのほか実験者の視線の動きは大きく、またカメラの視野は限られることから、教材としての適性については、公開に先立ち検討が必要である。また、上記の「操作を教える」教材とともに、有効数字や統計の基礎など探究活動に必要な知識について、自らの実験とその結果の解析を通じて、主体的に学ぶことを目標とする教材を構想している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルス感染症の蔓延防止のため、アンケート調査を行うことはできなかったが、教材の蓄積が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインアンケートも可能となったので、今後は感染症の有無にかかわらずアンケートは実施したい。探究的活動が当初の想定よりも、現場に浸透し、活動が盛んになっている。そのため、探究的活動の普及や実施の後押し的な成果よりも、実際に行われている活動の評価を重視する方向に研究のシフトを考えている。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症流行に伴う緊急事態宣言が発出されたため、出張ができず、旅費の使用を保留しているため当該助成金が生じた。流行が治まり次第、積極的に研究活動の幅を拡げるために使用する予定である。
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