2020 Fiscal Year Research-status Report
Construction and analysis of STEM learning environment with exercises and chat function linked with visualization of knowledge structure
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19K03154
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 晃 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (60387355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 圭太 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (10748734)
工藤 知草 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (90759515)
渡辺 秀治 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (90717555)
秋山 綱紀 金沢工業大学, 基礎教育部, 講師 (00834425)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 数学 / 知識構造 / チャット機能 / STEM / 物理 / 演習問題 / eラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
開発が遅れていた「微分のアドバイスをするチャットボット」の開発を行った。チャットボットの開発は、IBM Cloud の Watoson Assistant を利用することにした。本学がすでにIBM Cloud を使用していたからである。微分の計算で学習者がやりたいことを、テキストで入力するとチャットボットがKIT数学ナビゲーションのコンテンツを活用しながら回答する。数学を取り扱っているのでチャットボットに数式を表示する必要があるが、チャットボットで利用できるウェブ技術にかなり制限があり、TeX形式で記述した数式を画像に変換するmimeTeXというサーバソフトウェアを利用することにした。今後、mimeTeXから同様の機能を持つGoogle Chart APIを用いた数式表示に切り替える予定である。スマートフォンからのアクセスが7割程度になるので、利用するKIT数学ナビゲーションのページをスマートフォン対応に作り直した。作成したチャットボットは、すでに公開し、https://w3e.kanazawa-it.ac.jp/math/other/henkan-tex.cgi?target=/math/other/chatbot.html から利用できるようにしている。利用者のチャットボットでのやり取りを解析して、チャットボットを改善していく予定である。更に、「積分のアドバイスをするチャットボット」の開発も行い公開している。ただし、このチャットボットではスマートフォン対応が不完全である。 KIT物理ナビゲーションでは、物理演習問題のページを新設し、作成した演習問題を一覧できるように整理した。また、物理(高校)の電気と磁気の分野の電流と電界、交流と電磁波のコンテンツを作成した。物理(大学)の電磁気学分野の解説は作成が遅れている。実験動画では、脱泡実験を追加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
KIT数学ナビゲーションの開発当初はスマートフォンが存在せず、PCでの利用を前提に作成していたが、現在はインターネットにおけるデバイスの主流がPCからスマートフォンに移行してしまった。チャットボットで利用するページをスマートフォンでも見やすいようにウェブページのHTMLを書き換え作業を行っている。その対応に予想以上に時間が取られた。チャットボットでの数式表示方法の検討に時間を要した。 また、コロナウィルス感染対策のために遠隔授業に切り替えることになり、遠隔授業に使えるように物理演習問題のページを新設することにした。この取り組みを優先したことも影響した。
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Strategy for Future Research Activity |
作成した「微分のアドバイスをするチャットボット」と「積分のアドバイスをするチャットボット」を実際に学生に利用してもらい問題点を抽出する。抽出した問題点を対策することによって、チャットボットの完成度を高める。チャットボットによる学習効果を調査するために、チャットボットを利用した学生に対してアンケートを実施し、分析を行う。 KIT数学ナビゲーションとKIT物理ナビゲーションはハイパーリンクで連携されており統合されたSTEM学習環境となっている。このSEM学習環境に組み込まれているKIT物理ナビゲーションの力学の演習問題の開発が進み、2021年度から基礎物理の授業でこの演習問題を取り扱うことにした。授業を履修した学生に対してアンケート調査をすることにより、開発したSTEM学習環境の学習調査をする。 KIT物理ナビゲーションでは力学のコンテンツが解説だけでなく演習問題も充実したので、KIT数学ナビゲーションと同様にウェブコンテンツと連動させたチャットボットを開発できる環境が整った。力学の学習をアドバイスをするチャットボットの開発を行う。 KIT物理ナビゲーションで開発が遅れている大学の電磁気学の分野のコンテンツ開発を進める。また、取り組みが遅れている従来開発していたSTEM学習環境を評価するためのアクセスログ解析プログラムを改良する。
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナ禍のため学会がすべてリモート開催となり旅費での支出がなかった。その分、コンテンツ開発環境を整えるために物品の購入に充てたが、差額が生じてしまった。2021年度も現在のコロナ禍の状況を考えると旅費の支出が少なくなるため、コンテンツ作成で必要な物品を購入する予定である。
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Remarks |
2020年度はコロナ禍で遠隔授業が全国的に実施されたことによる影響なのか、KIT STEMナビゲーション(KIT数学ナビゲーション、KIT数学ナビゲーションを含めたもの)のアクセス数が2019年度に比べ2倍程度に増加した。
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Research Products
(11 results)