2020 Fiscal Year Research-status Report
AR技術を用いた電気分野教育用次世代複合教育ツールの開発
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19K03159
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
外谷 昭洋 呉工業高等専門学校, 電気情報工学分野, 准教授 (20616180)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | AR(拡張現実) / 電気回路 / 工学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、画像認識とAR(拡張現実)による実装に加えて、回路シミュレーションシステムの実装について研究開発を行った。 具体的には、実際の電気系の教育に近づけるため、工業系の教育機関(大学、高等専門学校、工業高校など)で実際に使用されている試作用回路基板(ブレッドボード)を模した教育用デバイスを新規に開発し、これを解析対象とし、プログラム開発および、その評価を行った。 プログラム開発については、プログラム言語としてPythonを、画像認識のライブラリとしてpytorchを用いて、回路シミュレーションシステムをパソコン上に構築した。試作したプログラムでは、あらかじめ撮影したブレッドボードおよびその専用素子の画像から転移学習を用いてディープラーニング用のモデルを構築し、このモデルにより画像認識を行った。画像認識を行った後、取得した回路素子の位置情報から素子間の接続情報を解析し、接続情報をもとに回路行列を作成し修正接点解析法を用いて解析を行った。その後、画像上に解析結果を画面上に重畳している。 2020年度は、回路シミュレーション技術、画像認識技術、AR技術の統合を行い、認識精度および回路解析の精度について、十分な性能を出すことができた。この研究成果については、第68回 応用物理学会 春季学術講演会にて発表を行い、参加者から好評を得ている。 2021年度は、タブレット型のデバイスでの実現を目指し、プログラムの移植を行い、開発を進め、教育への適用を行うことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
回路解析システムの実装に時間がかかったため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度でパソコン上での実装を完了しているため、今年度はタブレット型端末にプログラムの移植を行い、システム全体の評価および教育適用について検証を行う。
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Causes of Carryover |
シミュレータの体験者が使用する機器について、2020年度はすでにパソコンを用いて実施を行った。2021年度はタブレット型に移行する予定であるため、2021年度に購入する予定である。
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