2022 Fiscal Year Research-status Report
人と自然の共生に関する概念理解の支援を目指した科学教育カリキュラムの開発と評価
Project/Area Number |
19K03163
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
出口 明子 宇都宮大学, 共同教育学部, 准教授 (70515981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 達弘 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10176844)
平井 英明 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20208804)
川島 芳昭 宇都宮大学, 共同教育学部, 教授 (70282374)
白石 智子 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (00453994)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 人と自然の共生 / 理科カリキュラム / 生態学 / 土壌学 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,我が国における人と自然の共生に関する概念理解を支援するカリキュラム開発とその評価を行うことである。具体的には,生態学及び土壌学の各領域をベースとした教材開発を行い,その実験的・実践的な検証を通して児童生徒らの人と自然の共生概念の形成に有効であるかどうかを明らかにしていく。 研究第4年次の令和4年度には次の3点を実施した。 (1)生態学をベースとした授業開発:令和2年度に開発を完了した里山の植生遷移と人との共生を学ぶデジタルゲーム教材「里山Life・アドミンズ」を活用した授業デザインの開発とその実践的評価を行った。具体的には,高等学校第1学年の生物基礎「植生遷移」の単元において,本ゲーム教材を導入した授業実践を行った。栃木県内の高等学校の1年生27名を対象とした実践を行い,本ゲーム教材,及びそれを導入した授業デザインの有効性を検証した。 (2)土壌学をベースとした授業開発:前年度に実施した,大学生を対象とした実験的評価,小学校4年生を対象とした実践的評価のデータ分析を行った。土壌の機能(保水性や透水性等)の機能やその有用性の理解や,土壌を要とした人と自然の共生についての思考の深さ等を対象に多角的な分析を実施した。 (3)成果公表:研究第3年次に行った授業デザイン開発及び実践の内容について日本理科教育学会全国大会で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度から3年度にかけての実施を計画していた評価実験・実践を中止・変更している。それに伴い,成果公表も当初計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は研究期間を延長し,研究成果の公表に取り組む。新型コロナウィルスの影響で昨年度に遅れて実施した実践的評価のデータ分析を進めるとともに,国内外の理科教育関係の学会誌を視野にいれた成果公表を行う。
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Causes of Carryover |
令和4年度も引き続き新型コロナウィルス感染症拡大防止の影響を一部で受けていたため,当初計画していた評価実験・実践の計画変更を行った。また成果公表のための出張も,多くの学会や研究会がオンライン開催等のため中止となった。それにより物品や旅費の支出が当初予定よりも減額されたことが次年度使用額が発生した理由である。令和5年度は遅れている成果公表に取り組む予定であり,そのための旅費,英文校閲費としての使用を計画している。
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