2019 Fiscal Year Research-status Report
プロジェクト活動への活動意識を深め成果物と過程の質向上を目指す手法の体系化
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19K03176
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
篠田 昌久 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (60758514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 圭太 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (10748734)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プロジェクト活動 / プロジェクトマネジメント / 社会人基礎力 / 学士力 |
Outline of Annual Research Achievements |
教育現場で展開されるプロジェクト活動において、プロジェクト活動への活動意識を深め、成果物と過程の質向上を目指す手法の体系化、さらにはその成果物のみならずプロジェクト活動の推進過程を含めた活動全体の質的向上を図る手法の構築を目指した研究について、2019年度は概ね計画通りに実施した。 研究の対象として、ものづくりを通じて理工学の基礎や原理を習得するプロジェクトを選択し、学生が個々に提案したプロジェクトテーマについて、その実施可能性を検証した上で活動を開始させた。 プロジェクトテーマの推進に当たって、学生には常に成果物と推進過程の両方を意識しながら活動することの意識付けとして、プロジェクトマネジメント手法の要素を盛り込んだ独自の「活動計画書」および「活動報告書」を導入した。この「活動計画書」および「活動報告書」は学術研究助成基金助成金テーマ16K01039で構築したものを基本的に踏襲している。 さらにプロジェクト活動に臨む学生の意識面での高揚を図るため、大学卒業時点で習得すべき能力として、経済産業省が提唱する「社会人基礎力」を導入した。 本研究テーマに関する上記の実績について、学術研究助成基金助成金テーマ16K01039での研究成果も含めて3件の原著論文を発行できた。さらには、22019年8月にInternational Academic Conference on Global Education, Teaching and Learning(ブダペスト)、2019年9月に日本工学教育協会講演会(仙台)、2019年12月にInternational Conference on Recent Advances in Humanities, Social Sciences, Education and Learning(アムステルダム)の講演発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間内で、調査、検討、体系化のステップで進める計画としており、2019年度は主に現状の調査と体系化検討開始のステップとしていた。 調査については、国内学会および国際学会へ計3回参加することで順調に進められた。 検討については、研究環境の立ち上げ、およびプロジェクト活動を推進しながら、その成果物と推進過程の向上を図るための手法を導入しており、進捗として計画通りに推移できている。 さらに、英文学術誌への原著論文作成も進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
学生のプロジェクト活動を促進させ、活動成果を引き出すようにする。このため、「活動報告書」に基づいた進捗確認をきめ細かく行うとともに、成果物製作に必要な部材の購入を積極的に進めていく。 これらの研究成果については、世界レベルでの公表を優先し、国際学会での講演や英文学術誌への原著論文投稿を積極的に行う計画とする。 ただし、現在は新型コロナウイルス流行の影響で、大学側の措置として5月末までの活動中止(5月11日時点)となっており、活動再開時点で修正検討が必要と思われる。
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Causes of Carryover |
2020年2月にスペインで開催予定であった国際学会講演に向けて論文投稿を行い、採択となっていた。しかし新型コロナウイルス流行の影響で、学会が延期となった。スペインへの渡航費用の計上を予定していたが、約40万円が未使用となった。 さらに、学生のプロジェクト活動に必要な物品費が想定よりも安価に押さえられた。 次年度には物品費の繰り越し分について消化していく。 旅費分については、感染終息状況に依存するため、現時点で不透明である。
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Research Products
(6 results)