2022 Fiscal Year Research-status Report
センサー用微弱非接触給電装置を用いた電磁・静電誘導現象の教材開発と学習効果の検証
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19K03182
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
長洲 正浩 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 教授 (20222177)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
皆藤 新一 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 准教授 (70185700)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 静電誘導 / 電磁誘導 / 非接触給電 / 伝送回路 / インバータ制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は静電誘導方式と電磁誘導方式に分けて研究を進めている。以下に2022年度に得られた結果について報告する。 静電誘導方式については、次のことが明らかになった。1)モーター端では電圧反射による電圧振動が発生し、取得電流はインバーター端に対して2倍以上に向上した。2)電圧振動は配線が長くなるほど大きくなる。そのため、モーター端での取得電流は、配線が長くなるほど向上した。3)変圧器を挿入した電圧電流変換方式を採用することにより、取得電流は2倍程度に向上した。その一方、モーター端では、電圧電流返還方式による取得電力の向上が見られなかった。この原因については、今後更に検討する予定である。 電磁誘導方式については、次のことが明らかになった。1)相電流に発生する高周波電流(ノイズ)成分と発電電力の関係を明確にした。2)取得電流は1次側の巻線数、およびコア数にほぼ比例して向上した。3)3相設置方式(3相配線からの電力取得)の取得電力は、約3倍に向上した。3)トランスを用いた電圧電流変換方式では取得電流の向上が見られなかった。これはトランス定数とインバータの電圧変化(dv/dt)のミスマッチが原因と考えており、シミュレーションなどを通して改善を進める予定である。 静電誘導方式は、インバータ配線に構成した静電容量に高周波の電流を通流させることで電力を得ている。この電流はモーター配線のノイズ電流を構成する。したがって、電磁誘導方式をを組み合わせることで、取得電力を向上できる可能性がある。今後、静電誘導と電磁誘導を組み合わせた混合方式の検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、学生の研究テーマとして推進している。コロナ禍であったが学生の計画的な研究活動により、研究状況は大きく改善できた。
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Strategy for Future Research Activity |
電磁誘導方式に関しては、発電現象のメカニズムが明確になりつつあるり、これらの結果をまとめる。静電誘導方式に関しては、3相方式、および共振方式などの検討を進める。また、電磁誘導方式と静電誘導方式を結合した方式も検討する予定である。本年度中にこれらの研究結果をまとめ、本研究の活動を終了する予定である。
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Causes of Carryover |
出張費として予定していたが、学校業務により学会出張を取りやめた。本予算は2023年度に使用する予定である。
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