2020 Fiscal Year Research-status Report
個別科学技術分野(音分野)および科学的な方法に関する市民科学リテラシーの調査
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19K03187
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
網野 加苗 科学警察研究所, 法科学第四部, 主任研究官 (70630698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
程島 奈緒 東海大学, 情報通信学部, 准教授 (40453609)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 市民科学リテラシー / 科学的な方法 / 個別科学技術分野 / リテラシー調査 / 批判的思考 |
Outline of Annual Research Achievements |
市民の科学リテラシー調査は定期的に行われているものの,科学全般の用語・概念の理解を対象としたものが多く,個別科学技術分野の知識や科学的な方法の理解に焦点を当てたものは少ない.本研究では,日本の成人を対象に,個別科学技術分野(音分野)の用語・概念の理解および科学的な方法の理解の調査を行う.また,大学生を対象に,科学的な方法に関する明示的な教育を行い,その効果を実験的に調査する. 今年度は,昨年度作成した調査票の素案をもとに,研究分担先の大学にて大学生を対象にした予備的調査を行った.その結果をまとめて学会発表を行い,得られた意見に基づいて調査票の調整を行った.一般の方を対象にしたインターネット調査(と補足的に郵送調査)も行う予定で進めていたものの,コロナ禍の影響で事務手続きが遅延したこともあり,次年度に延期することにした. 科学的な方法に関する明示的な教育のための講義資料を作成し,授業計画を立てた.計画では,従来の講義と同様,身近なトピックについて仮説を立てて,実験を計画してもらい,その後,明示的な教育(特別講義)を実施する.特別講義では,そもそも「科学とは何か」の説明から始め,科学的な方法との関係を説明する.さらに,批判的思考を促すような質問を提示し,自身の実験計画書を見直してもらい,必要に応じて修正してもらう.特別講義の前後の実験計画書を提出してもらい,質的に比較することで評価する予定である. その他,大学生を対象にした科学リテラシー調査のデータ数を増やすため,研究分担先以外の大学においても調査を行うべく,手続きを進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により,事務手続き等が遅延したため.また,予備的調査後の質問紙の調整に時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,一般の方を対象にしたインターネット調査および郵送調査を行う.大学生を対象にした調査(対面またはEメール経由を予定)も行う. 研究分担先の大学において,科学的な方法に関する明示的な教育を行い,その前後で提出してもらった実験計画書を元に,教育の効果を評価する. 結果が得られたものから学会で口頭発表し,誌上発表に向けて論文執筆も進める.
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Causes of Carryover |
研究計画の遅延により,インターネット調査(および補足的な郵送調査)が年度内に実施できなかったため.最終年度に確実に実施する.
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