2021 Fiscal Year Research-status Report
説得と金融行動の心理学に基づく絵画刺激による特殊詐欺被害対策
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19K03213
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
佐々木 美加 明治大学, 商学部, 専任教授 (90337204)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 詐欺被害防止 / アート認知 / 詐欺脆弱性 / 説得 / アート関連コミュニティ |
Outline of Annual Research Achievements |
計画していた高齢者の特殊詐欺被害防止他のためのアート作品の効果を検討する実験は,COVID-19の感染拡大が続いたため実施することが出来なかった。そのため,昨年に引き続きアート関連コミュニティに属する高齢者のインタビューを行った。昨年度行った都心の美術館のボランティアの高齢者へのインタビューと比較するため,島しょ部の美術館のボランティアの高齢者にインタビューを行った。その結果,都心部と比較して島しょ部の高齢者は,コミュニティの関係性やコミットメントが高く,詐欺被害に対しても地域社会全体で対策に取り組んでいることが窺えた。その他の計画していた実験は,COVID-19の感染拡大で憚られ,実施することが出来なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大により,実験研究を行うことが出来ず,研究が非常に遅れている。2021年度は都内では年間のほとんどの期間が緊急事態宣言下またはまん延防止等重点措置が発令されていた。その中で,狭い空間の実験室に実験参加者に来ていただかなければならない実験は,感染対策上問題があり,実施出来なかった。特に高齢者の詐欺被害防止のための研究であるため,年度内の実験実施を断念せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令がなくなりCOVID-19の感染の危険が低くなった状況で実験を推進する。実験は高齢者を対象とするものであるため,十分な感染対策を行った上で実施する計画である。ただCOVID-19の変異型ウイルスの感染力の強さや重症化リスクが高いものが発見されているため,実験の開始時期は高齢者のワクチン4回目接種が終了した時点に設定し,実験者側が実験期間の前後で抗原検査を行い,COVID-19の陰性を確かめた上で各種の感染対策を万全の体制で実施する計画である。
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Causes of Carryover |
当該年度はCOVID-19の感染拡大の影響で実験を全く実施できなかったため,研究費の使用が滞り次年度使用額が生じた。次年度の研究では,十分な感染対策を行った上で実施する計画である。しかしCOVID-19の変異型ウイルスには感染力の強いものや重症化リスクが高いものが発見されているため,高齢者を対象とする実験には十分配慮が必要であると考えている。配慮として,高齢者の4回目のワクチン接種が終了した時点で,実験者側は抗原検査を実験期間の前後で行った上で実験を実施する計画である。実験実施の際には,手指消毒用アルコール,飛沫防止用アクリル板,不織布マスク,フェイスガード,実験者・実験補助者用PCR検査キットを準備する予定である。実験の場所によってはCOVID-19感染対策を十分に行うためサーキュレーターや空気清浄機等の準備を検討する。
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