2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K03216
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
小川 一美 愛知淑徳大学, 心理学部, 教授 (70345875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 昌紀 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (30467500)
藤原 健 大阪経済大学, 人間科学部, 講師 (00707010) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 解読 / 課題遂行型テスト / 表情 / FACS / モーフィング / 日本人 / 対人コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、他者の意図や内的状態などを読み取る「解読力」を測定するための、日本人用の課題遂行型テストを作成することを目的としている。 日本人用表情解読テストを作成するため、既に先行研究で妥当な表情刺激であることが確認されているFujimura & Umemura (2018) によるAIST顔表情データベース2017を使用した。そして、Noldus社のFaceReaderというソフトウエアによる解析、認定FACS(Facial Action Cording System)コーダーによるコーディングを実施し、当該表情として妥当である刺激を抽出した。次に、抽出された刺激を強度100、Neutral刺激を強度0とし、Abrosoft社のFanta Morphを用いて強度10%ごとにモーフィングした刺激を作成した。 実験1では大学生を対象に、377刺激について基本6表情と無表情という7つの選択肢から呈示された刺激が最もあてはまると思われるものを選択させた。正答率が極端に低いもしくは極端に高い刺激、強度と正答率の関係が線形にならない刺激を削除し、さらに、表情カテゴリー間の刺激数や、各表情カテゴリーにおける感情の強度、刺激人物の数が出来る限り均等になるよう刺激を選定した結果、114刺激となった。実験2では20代から60歳以上の男女各100名以上を対象に、114刺激について実験1と同様の手続きでオンライン実験を行った。正答率およびカテゴリカル因子分析の結果に基づき刺激を90刺激まで減らした。次に、項目反応理論を適用した分析を行い、項目パラメータの推定等に基づき最終的に78刺激が採択され、信頼性も確認された。 この78刺激で解読スキルを測定することが可能であると判断し、テストを完成させた。なお、今後も引き続きテストの妥当性検証などを行い、テストを洗練させる必要がある。
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Research Products
(3 results)