2024 Fiscal Year Annual Research Report
The gaze synchronizations of listeners in group discussion to contribute the cooperative knowledge construction
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19K03233
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| Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
木下 まゆみ 高崎経済大学, 経済学部, 教授 (40404909)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 集団討論 / 視線配布 / 聞き手 / 質評価 / ネットワーク分析 |
| Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:最終年度は、集団討論における発言の質的指標と視線配布との関連を総合的に検討することを目的とした。 研究手続き:令和元年および令和5年度の研究において、構造化された集団討論(LTD)における発話遷移の程度がネットワーク分析によって検討可能であったことをふまえ、本研究においても同分析により参加者の均等な関与を確認し、これが認められた討論ステップを分析の対象にした。各発言については、令和2年度の手続きに基づき、議論の方向に影響を与えるもの(キー発言)であったかどうかを評価した。また、視線配布については、令和5年度の研究で検討した表情計測ソフトを用いて、X軸およびY軸の2次元指標に数値化した。これと共に、聞き手が発言者に視線を向けたかどうかを評定者によって二値分類した。2次元指標を特徴量とする機械学習を行い、視線配布の評価を試みた。この後、発言者へ向けられた聞き手の視線の有無により、キー発言の発話に差がみられるかどうかを検討した。 結果と考察:評定者2名により発言内容の評価を行った。全発言260個のうち、82個のキー発言が認められた。統計的ネットワーク分析の結果得られた次数中心性および推移性から、討論ステップ4および6は、発言が参加者間で均等に行われたと考えられる。視線配布の評価に関する機械学習については、十分な正答率が得られなかった。これは、視線配布の対象となる発言者が一定の人物に固定化されないために、正反応のX軸の数値が広くなったことに起因すると考えられる。そこでY軸の指標のみを用い、顔の向きの上下に関する指標とし、キー発言との関連を検討した。その結果、キー発言と非キー発言間の差がみられ、キー発言では発言の始まりに聞き手がより多く顔を上げていることが示唆された。これらの結果から、議論における聞き手の視線配布は、発言の質を向上させる役割を担う可能性が示されたといえる。
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