2023 Fiscal Year Annual Research Report
Parental Responsiveness and Children's Language Development
Project/Area Number |
19K03247
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Research Institution | Osaka University of Comprehensive Children Education |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 大阪総合保育大学, 児童保育学部, 教授 (60031720)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 母親の音声模倣 / 言語発達 / 精神発達 / 絵本読み / テレビ・ビデオ視聴 / 応答性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.養育者の音声模倣は応答性の指標の1つである。9、12、14、18、21、24ヶ月の母子147組の5分間の遊び場面の子の有意味音声、無意味音声をモデルとする母の音声模倣と子33ヶ月時点の言語発達の関係を明らかにした。なお、有意味語模倣は2012―2015年度科研(課題番号24530844)にデータを追加し分析した。母親の有意味語模倣有り出現率は14ヶ月児30.8%、18ヶ月児88.5%であったので、18ヶ月以降について、模倣種類(反復、拡充、縮小、拡充+縮小)と模倣内容(感嘆詞、語、助詞・助動詞)を分析した。反復、拡充が有意に高く、4種類の模倣頻度は年齢で有意差はなかった。模倣内容は語・文の反復が感嘆詞反復より高く、拡充内容は助詞・助動詞と単語が感嘆詞の模倣より頻度が高かった。母の有意味語音声模倣と子の言語発達の関係は、24ヶ月時点の母の語拡充と感嘆詞縮小、感嘆詞反復は33ヶ月子総語数と正の有意な偏相関、24ヶ月時点の助詞、助動詞拡充は33ヶ月子の助詞・助動詞と有意な偏相関があった。 子の無意味音声をモデルとした母親の音声模倣有は年齢込で反復29.3%、拡充8.8%で、出現頻度は少なく、年齢で有意差はなかった。拡充内容は感嘆詞1.4%、語7.5%、助詞6.1%、無意味音声6.8%で、出現頻度の年齢の有意差はなかった。また、母親の子無意味音声模倣と子33ヶ月追跡時点表出語数とは、有意な相関はなかった。 2.9、12、18ケ月児108名の母親への質問紙調査から絵本読み出現率は、ままごと遊び、テレビ視聴、ビデオ視聴の頻度や時間の実態を明らかにし、絵本読みの33ヶ月時点の言語発達、精神発達への正の効果とテレビ視聴、ビデオ視聴の負の効果を見出した。なお、視聴中の養育者からの話しかけは33ヶ月時点の精神発達、言語発達に正の効果があった。養育者の随伴的な応答性の重要性の観点から考察した。
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Research Products
(4 results)