2019 Fiscal Year Research-status Report
Assessment on understanding and grasping of an emotional relationship between ASD child and caregiver
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19K03299
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Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
堤 俊彦 大阪人間科学大学, 心理学部, 教授 (20259500)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 情動応答性尺度 / Q分類法 / アタッチメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ASD 幼児とその養育者を対象に、発達期のアタッチメント上のリスクとなる徴候を、実証的に、より早期に見出すためのアセスメント法を検討することにある。初年度の2019年度は、最初のステップとして、健常児と養育者(母親)の相互的な影響をEASによる情緒的側面から評価し、その結果をQ分類法による評価と比較検討することで、EAデータの信頼性及び妥当性を検討することにあった。その実現に向け、2019年度の前半は、研究協力施設(ことばときこえの相談室、療育施設及び保育施設)への参加者募集の依頼を行い、まずは10人の内諾を得、後半の観察実験に向けての準備は整っていた。観察実験は、2020年の3月に実施する予定であったが、その頃から深刻化した新型コロナウイルスの蔓延により対面でデータを取ることが困難となり、実験計画はすべてキャンセルせざるを得なかった。2020年度の初旬である現時点においても、未だに新型コロナの状況の先行きを読めないため、実験を再開する具体的な目処はたっていない状況にある。今後の見通しとしては、新型コロナウイルスの状況に左右されるが、8月~9月以降に状況が好転したら観察実験を実施する予定にしているが、対面を避けてデータを取る方法も考えていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
観察実験は、2020年の3月に実施する予定であったが、2020年に入ってから深刻化した新型コロナウイルスの影響により、親サイドからの要求もあり観察によるデータ収集が困難となり、実験をすべてキャンセルせざるを得なかった。母子及び実験者との関わりや行動観察を伴うのが本実験の様式であるため、今後研究を続けるには新型コロナに母子(及び研究者)の感染の可能性を排除しないことには実施はありえない。しかしながら、2020年度の5月の時点においても、未だに新型コロナの動向については先行きを読めない状況にあるため、実験を再開する具体的な目処はたっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は実際の行動観察を伴うため新型コロナの感染の可能性を排除しないことには研究の実施は行えない。現在は国における緊急事態は解除される、感染者数も減じてきているなど、問題の収拾への方向に向かう可能性も見えてきており、希望的観測としては今年度の8月~9月以降に、約半年遅れで観察実験を実施することができればと考えている。一方では、第二波の到来など現在の状況が長引くことも考慮に入れる必要があるため、観察実験のあり方として、家庭においての遠隔装置を用いた観察の行い方、あるいはプレイルームにおいてミラー越しに親子の行動を観察しスピーカーを通して指示を伝えるなどの実験のあり方を検討をしていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響により実際に実験を行う状況になってすべての研究計画をキャンセルせざるを得なくなった。その結果、観察実験実施にまつわる費用に余剰が生じた。
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