2021 Fiscal Year Research-status Report
Assessment on understanding and grasping of an emotional relationship between ASD child and caregiver
Project/Area Number |
19K03299
|
Research Institution | Osaka University of Human Sciences |
Principal Investigator |
堤 俊彦 大阪人間科学大学, 心理学部, 教授 (20259500)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 絵里子 目白大学, 心理学部, 専任講師 (40707692)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | アタッチメントQソート法 / 情緒応答性 / ADHD |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は前年度に引き続きコロナ禍の猛威がおさまらず研究計画にある母子を対象とする観察研究のためのデータを取得することが全く不可能であった。このような状況においてでき得る可能な限りの研究として、本研究の共同研究関係にある研究者らの協力の下、すでに取得済みの観察データの分析などを行うことで、本年度の観察研究を行うための準備とした。 その成果は、「幼少期の注意欠如・多動傾向と母子間の相互作用場面における情緒応答性」(第一筆者は金平希)を福山大学「こころの健康相談センター紀要」にまとめた。本研究では、ADHD児の母子を対象にEAS 4thを用いて客観的指標を用いた母子間のアタッチメントを評価し、定型発達児の母子関係と比較した。その結果、ADHD傾向のある子どもは、母子相互作用の場面において、健常児と比較すると、反応や巻き込みが低かった。また、ADHD傾向児の母親は,子どもの攻撃性など困難さを認識しているほど、情緒応答的な関わりをしている可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は前年度に引き続きコロナ禍における母子面接の困難のため研究計画にある母子を対象とした観察研究のためのデータを取得することが不可能な状況であった。そのため、昨年度は研究の最終年度であったが、研究期間を1年間延長した。このような状況においてでき得る可能な限りの研究として、研究協力者の金平希(福山大学)、研究分担者の諏訪絵理子(目白大学)と共に、次年度に観察研究を行うための準備として、発達障害児を対象とするアタッチメントに関する基礎データの分析などを行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は実質の最終年度となるが、現在のところではコロナ禍が落ち着きつつあるため、観察研究を実施してデータを取得していく予定である。
|
Causes of Carryover |
2022年度のコロナ禍の状況が悪化する中、母子関係の観察研究が行えなかった。よって、実質は昨年度が最終年度であったが、研究期間延長の申請をした。費用の使用についてはEAの観察研究に必要となる質問紙や器具の購入、被験者や分析補助者への謝金など主な使用法である。
|