2019 Fiscal Year Research-status Report
成人ADHDの集団認知行動療法の治療者教育研修システムの構築
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19K03305
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Research Institution | National Hospital Organization, Hizen Psychiatric Center |
Principal Investigator |
中島 美鈴 独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 臨床心理士 (40788220)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ADHD / 集団認知行動療法 / 治療者評価尺度 / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度までに, 集団認知行動療法の治療者を評価する尺度G-CTS(Group-Cognitive Therapy Scale)を作成し,うつ病症例において信頼性と弁別可能性を検討した。2019年度は, このG-CTSがうつ病症例のみならず,ADHD症例へ提供された集団認知行動療法の臨床スキルの評定尺度としても,使用できうるのかについて検討するため,これまで成人ADHD患者に対する集団認知行動療法の経験のない者 (初心者群) 3名および成人ADHD患者に対する集団認知行動療法経験1クール以上で集団認知行動療法研究会基礎研修修了者3名 (上級者群) が実施するADHD患者に対する集団認知行動療法の様子を撮影したビデオテープ合計48本のG-CTSを用いた評定演習を行った。演習に際しては1つのビデオを2名の評定者がペアになって,合議ではなく独立して,G-CTS12項目について,0点から6点の7段階で評価した。その結果, G-CTSのADHD症例への評定演習における高い信頼性と弁別可能性が確認された。 また,成人期のADHDの集団認知行動療法を実施するために治療者に必要なスキルについて文献ならびに専門家から聴取を実施し,教育研修プログラムを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在まで順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は,G-CTSを用いた教育研修を実施し,研修の効果を実証する。
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Causes of Carryover |
2019年度は、尺度の妥当性と信頼性の検討する評定演習研究および、翌年の教育研修実施に向け、ファシリテーター養成を実施した。研究計画当初、2020年に実施する教育研修を実施する研修会場費用を予算に計上し、支払いを済ませたが、会場側の都合で領収書の発行が研修日当日になるため、翌年の予算に繰越して対応することとした。 2020年度には、教育研修の実施と教育効果の検証研究を計画している。
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