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2022 Fiscal Year Research-status Report

強迫症の認知行動療法における遠隔スーパービジョンの有効性の検討

Research Project

Project/Area Number 19K03308
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

中川 彰子  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任教授 (70253424)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 栄司  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00292699)
加藤 奈子  千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教 (30837042)
中尾 智博  九州大学, 大学病院, 講師 (50423554)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords強迫症 / 認知行動療法 / 遠隔スーパービジョン
Outline of Annual Research Achievements

本研究に参加した対象治療者(スーパーバイジー)は29名(男性12名、女性17名)で、認知行動療法の経験年数は平均5.9年、強迫症の認知行動療法の経験症例数は平均3.7例であった。
対象者に強迫症の認知行動療法に対する自信について5件法(1:全く自信がない~5:自信がとてもある)で自己評価を求めたところ、治療終了できた23名では、治療前が平均2.6点、治療終了後が平均3.7点で平均で1.1点上がっていた。対象症例の強迫症のメインアウトカムであるYale-Brown Obsessive-Compulsive Scale:Y-BOCS) の重症度の変化については、総得点が治療前平均24.2点、治療終了後が平均12.9点へと46.7%の改善が認められ、重症度は重度から軽度に改善した。
当初の研究対象者(スーパーバイジー)の予定人数は20名であったが、これは、スーパーバイザーと直接面識のない治療者を対面の研修会で参加を募り、遠隔でスーパーバイズをおこなうという方法によるものであった。しかし、コロナ禍の影響もあり、密を避けるために対面の研修会を開くことができず、バイジーとバイザーがなんらかのつながりのあるという枠組みで行われたものが多かった。これまでのところ、29名の参加者を集めたが、途中で感染を恐れて受診を回避したり、仕事の都合で通院ができなくなった等ドロップアウトとなった患者が6名生じたので、23名と数の上では上記の予定の参加者を上回っているが、スーパーバイザーとバイジーが面識のなかったという当初の予定通りの対象者は4名で、20名集めることはできていない。このことの影響も考慮すべきかどうか検討する必要もある。
上記のような理由で、予定通りの対面での強迫症の認知行動療法の研修会を開き、遠隔スーパービジョンをおこなってデータに加えることが必要と思われる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の予定では、対面の研修会に参加した、スーパーバイザーと直接面識のない治療者20名を対象にスーパービジョンを行うこととしていたが、コロナ禍で本研究開始より現在まで対面の研修会が開けていず、オンライン開催の研修会のみを開いていて、現在まで29名がエントリーしているが、そのうちスーパーバイザーとなんらかのつながりのある治療者が対象者となったケースがほとんどである。このことが本研究の成果に影響を与える可能性は否めない。
上記のような理由で、本年度は当初の計画通り対面の強迫症の認知行動療法の研修会を開催し、その参加者からのマニュアルに対する意見やSVへのフィードバックを加えて、新たな視点から現行のスーパービジョンをより洗練させ、マニュアルの書籍化につなげることが必要である。そのため、当初の予定より書籍化の完成がやや遅れる予定である。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナ感染が収束しつつある令和5年5月19日に不安症学会において、対面での強迫症の認知行動療法の研修会を本研究の代表、分担研究者で講師を務めて開催することになっており(最大50人)、スーパーバイザーとつながりのない対象者へのスーパービジョンの数を増加させ、効果を検証する。
また、上記研修会の参加者全員からアンケートを取って、強迫症の認知行動療法を実施するにあたりどのような点がつまずきやすいか、どのようなスーパービジョンを希望するか、などの意見を求め、これまでの本研究で得られている参加者からのフィードバックに加え、マニュアルの書籍化をより有用なものにするために役立てる。

Causes of Carryover

本研究の計画上対面での研修会の開催が必要であったが、新型コロナ感染拡大の影響で昨年度もオンラインの開催のみとなり、現在まで対面での研修会が開けていず、研究計画通りの対象者数をこれまでに集められなかった。このことの研究結果への検討も必要である。
新型コロナ感染拡大の収束に伴い、対面の研修会を開ける見通しができたため、5月に本研究代表者、分担者で対面の研修会を関連学会(第15回日本不安症学会)において開催し、少しでも多くの、これまでにバイザーとのかかわりのない対象者(バイジー)から直接のフィードバックを得て、マニュアルの書籍化をより現場に即した洗練されたものにできるよう、今年度まで研究機関を継続することとした。
研修会の実施およびその後のマニュアルの書籍化のための打ち合わせ等に研究費の残額を使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Effectiveness of online supervision in cognitive behavioral therapy(CBT) for obsessive- compulsive disorder(OCD)2023

    • Author(s)
      Kato N, Nakgawa A, Kuno M, Numata N, Oshiro K , Nakao T, Shimizu E
    • Organizer
      10th World Congress of Cognitive and Behavioral Thepies(WCCBT)
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-12-25  

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