2020 Fiscal Year Research-status Report
ポジティブ心理学による認知症患者の介護者の特性解明と新たな介入方法の効果検証
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19K03328
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
佐藤 順子 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 教授 (90566233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲秋 秀太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (80315879)
成本 迅 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30347463)
三村 將 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00190728)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ポジティブ心理学 / 介護研究 / 認知症 / 主観的幸福 |
Outline of Annual Research Achievements |
介護者が認知症介護の多様な困難に対処できるように、介護の肯定的評価に注目するポジティブ心理学に着目し、介護への対処能力を引き出す方略が研究全体の計画である。1 介護者の主観的幸福感、強みに関連する要因を調査し、介護者のポジティブ心理特性を把握し、介護の肯定的尺度の日本語版標準化を作成する。具体的には外来通院中の認知症介護者の主観的幸福感をPGCモラールスケール、主観的幸福感尺度などで評価、強みをSUS評価などで評価する。他に、介護負担、介護者のコーピング、不眠・うつ、ソーシャルサポート、人間関係、患者の精神症状も評価し、介護度や社会資源利用状況なども測定する。2介護者へのポジティブ心理学介入のプログラム作成と介護カウンセリングにポジティブ心理学介入を統合した方法の効果研究を行う。具体的には主観的幸福感を構成する5要素である ポジティブ感情、エンゲージメント、ポジティブな関係性、意味・意義、達成感にもとづき介入方法を検討し、介護の意味・生きがいを考える訓練をする。また、介護者のコーピングタイプも同定し、否定的コーピングが多い場合には、適切な対処パターンがとれるようにフィードバックし、認知行動療法も行い、介護者の自責感を軽減し、認知の歪みを修正し、不眠とうつの改善を目指す。認知症の精神症状の出現前後の出来事を同定するために、患者と介護者双方の24時間スケールで行動を記録し、認知症の精神症状がどのような不適応行動として生じているかを明らかにし、介護者の抱える問題を明確化する。 マインドフルネスも用いてストレス管理も行う。統合的なプログラムのオープントライアルをおこない検証する。 結果:関連病院の倫理委員会にて研究を申請し、承認を得た。患者と介護者をリクルートできる体制を構築した。介護者のポジティブ心理特性を把握できるような質問紙のデータ構築を行い、関連病院でオープントライアルを実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型肺炎による影響にて、関連病院などの臨床が一部停滞し、業務に支障が出て、各研究者の行動やリサーチフィールドが制約され、介入研究などができない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年以後も引き続き調査を継続し、データベースの構築、介入研究及び患者及び介護者のリクルートを進めていく。
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Causes of Carryover |
新型肺炎による影響にて、臨床研究の実施・解析、打ち合わせなどに遅れが生じているので、資料準備・整理等のための人件費や消耗品、研究に関する打ち合わせの旅費や学会参加費などを翌年度に繰り越すことにした。 使用計画 研究補助のための人件費や画像データ解析のためのソフトや消耗品、及び研究に関する打ち合わせの旅費や学会参加費、論文作成などに使用する予定である。
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Research Products
(7 results)