2021 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of characteristics of anxiety and effectiveness of cognitive behavioral therapy for anxiety disorder in Parkinson's disease
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19K03333
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
西川 典子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70403813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新明 一星 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 脳神経内科診療部, 科研費研究員 (80745688) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / 認知行動療法 / 不安 / 生活の質 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病(PD)では精神症状の頻度が高いが、抗うつ薬、抗不安薬などの薬物療法は治療忍容性が低い。非薬物療法には認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy: CBT)がある。CBTは、認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって治療することを目的とした精神療法である。私たちは、不安症状を有するPD患者を対象にCBTの有効性を検討するため以下の2つの試験を実施した。1)入院患者を対象に対面式のCBTの有効性について、オープンラベルの探索的な試験2)オンライン式小グループでのCBTの有効性を検証するためのランダム化比較試験(RCT) 主要評価項目はHamilton Rating Scale for Anxiety(HAM-A), 副次評価項目をHamilton Rating Scale for depression(HAM-D), Parkinson's Disease Questionnaire-39(PDQ-39)とした. 探索試験では、19例(男性9名, 年齢=72.3歳) を対象に、1回60分の対面式CBTを8回実施した。CBT実施前後において, HAM-AとHAM-Dで有意な改善を示した。有害事象はみられなかった。検証試験では、COVID-19流行下にて対面式CBTを実施できずオンライン式とした。不安症状を有する32例(男性12名)を4名ずつの小グループとし、オンラインで60分のセッションを8回実施し、waiting list方式による比較試験を実施した。2人が同意撤回、2人が抑うつの悪化により中止となった。CBTによりHAM-Aは変化なかったが、HAM-DとPDQ-39は有意に改善した。重度な有害事象は認められなかった。 これらの検討により、CBTがPDの抑うつ・不安や生活の質に対して有用であることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)