2021 Fiscal Year Research-status Report
History of Japanese psychological test by oral history of test developers
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19K03336
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 朋子 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (60422581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 直良 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (20179906)
高砂 美樹 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (40261763)
名取 洋典 医療創生大学, 教養学部, 准教授 (80708991)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心理学史 / 心理検査 / オーラルヒストリー / 開発者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心理検査開発者を対象にしたオーラルヒストリーを収集し、開発者の視点における日本の心理検査史を整理することである。本年度では、主に以下の3点を行った。 ①心理検査開発者への面接調査によるオーラルヒストリーの収集:心理検査開発者に半構造化面接にて面接調査を行い、オーラルヒストリーを収集した。本年度に実施した面接調査は、DAMグッドイナフ人物画知能検査、日本版開発者である小林重雄氏である。面接調査協力者からは、アメリカ留学での思い出、心理臨床の実践、心理検査開発への経緯、検査開発と改訂に関する具体的な工夫点、知能観などを聞いた。録音した音声は、面接協力者の了承を得てテキストに書き起こし、面接者の校正を経て大学紀要へ投稿する準備を進めている。 ②研究成果の公表:研究成果の公表として、既に収集したオーラルヒストリーである、日本版K-ABC・日本版KABC-Ⅱ開発者の石隈利紀氏へのインタビューを横浜国立大学教育学部紀要に発表した。また、今までに収集した検査開発者オーラルヒストリーをもとに、日本における知能検査の開発作業の継承と課題について考察した論文がJapanese Psychological Research誌に掲載された。法律制定が認知機能検査の発展に与えた影響について、医科診療報酬点数表「認知機能検査その他の心理検」の件数と高齢者関連の法律制定の時期から検討を行い、国際学会ICP2020+で発表を行った。医学者・遠城寺宗徳が作成した遠城寺式乳幼児分析発達検査法の開発背景について検討を行い、日本心理学会第85回大会で発表を行った。 ③心理検査概説書の出版準備:検査開発者が検査について解説する心理検査概説書の出版準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、2020年度のインタビュー実現が困難となったため、オーラルヒストリー収集は当初の計画よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
科研費の期間延長を行った。延長期間に、インタビューを実施し、オーラルヒストリーの収集を進める予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、インタビューのための出張がオンラインに変更となった。また、コロナ禍で1年延期となっていた国際学会がオンライン参加となった。以上により旅費が減額され、次年度繰越金が発生した。次年度はインタビュー、学会が対面となる見込みで、繰越金をそのための旅費として使用する予定である。
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Research Products
(4 results)