2021 Fiscal Year Research-status Report
画家、彫刻家、音楽家、舞踊家の「自我のための退行」の有り様の違いについて
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19K03338
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 俊樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40288759)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自我のための退行 / 芸術家 / ロールシャッハ法 / 創造性 |
Outline of Annual Research Achievements |
芸術家のジャンルの違いによって、芸術家の「自我のための退行」の有り様がどのように異なるかを、2021年度はコンテンポラリーダンサーと舞台美術家を対象にしてデータを収集した。対象となったコンテンポラリーおよび舞台美術家はそれぞれ10名であり、いずれも国内外で活躍しているアーティストであった。 各芸術家の「自我のための退行」を測定するために、ロールシャッハテストを施行し、創作時の心理状態に関してインタビューを行った。 ロールシャッハテストの結果は、Holt(1977)の一次過程のスコアリング基準に従って記号化された。インタビューも「自我のための退行」という視点から分析をしているが、まだ完了しておらず、現在も分析中である。 また、2020年度に集めた抽象彫刻家のデータのうち1例の事例研究を行い、「自我のための退行」という観点からロールシャッハテストと作品との関連を分析し、'Relationship between the images of artistic work and images of Rorscach Test.'と題して、The 32th international congress of psychology (ICP)にて、2021年7月に発表を行った。 更に、これまでにデータを集めた抽象画家と抽象彫刻家のデータを分析し、両者の「自我のための退行」の違いを、'THE DIFFERENCE OF REGRESSION IN THE SERVICE OF THE EGO BETWEEN ABSTRACT PAINTERS AND ABSTRACT SCULPTORS.'と題して、International Society of Rorschach 2022で7月に発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者が対象とする国内外で活躍するアーティストは基本的に首都圏に在住しており、コロナ禍のため、データ収集のための出張が思うようにできず、データ収集が遅れたため。
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Strategy for Future Research Activity |
データは全て集まったので、1年かけてデータの分析を行う。データを収集した抽象画家、抽象彫刻家、コンテンポラリーダンサー、舞台美術家の間で、「自我のための退行」の様相がどのように違うかを量的に検討し考察する。また、データの質的分析も行い、質的な側面からも「自我のための退行」の違いを検討する。その際、質的分析のツールであるMAXQDAを用いることにしているが、まだこのツールの使用になれていないので、ツールの使い方を習熟し、意味のある質的分析ができることを目指す。
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Causes of Carryover |
調査対象者となった芸術家とスケジュール調整がスムーズに行かず、一度の出張で多数の芸術家と会うことができず、東京出張の回数が増えたため、旅費が増額した。国際学会での発表がオンラインになったため、海外出張旅費が必要なくなったので、国内出張旅費に充てることにした。
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