2019 Fiscal Year Research-status Report
A study of a program developement of an Integrated Body and Mind Health Promotion for the older people.
Project/Area Number |
19K03349
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 良三 明治学院大学, 心理学部, 教授 (40211289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 一郎 筑波大学, 人間系, 教授 (90241760)
益子 洋人 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90710038)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / 心身統合的援助 / 健康動作法 / セルフケア / 援助プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高齢者の心身の健康増進のための心身統合的な援助法として, 臨床動作法 に基づく高齢者の健康維持増進のための動作法プログラムを開発し、「高齢者における心身統合尺度」によりその高齢者健康動作法の有効性を検討することを目的とし、2019年度には,(1) 高齢者用の動作法技法の効果比較の研究を,2019年度後半から2020年度前半にかけては(2)「高齢者における心身統合尺度」および (3) 健康高齢者に対する動作法プログラムの開発を予定した。 (1) については,(3)の予備研究として、動作体験による作用をより微細に感受し適切に言語化したデータの収集のため,高齢者を対象とする前に大学生を対象に動作法とイメージ療法および認知行動療法を用いた短期的な介入研究を行い、各技法による心身のセルフケア効果を比較した。その結果,動作法介入が最もストレス反応度の低減に有効であることが示され、その結果を学会発表した。さらに,「臨床動作法とエビデンス」をテーマとした日本臨床動作学会シンポジウムで本研究に関する話題提供を,明治学院大学公開セミナーでは「こころが動く!からだからのアプローチ」として本研究に関連するワークショップを企画・実施した。 (2) については,老年心理学を専門とする研究者と検討を重ねた結果,高齢者にとっては簡便で負担が少なく適用できる既存の「心身の統合に関わる自己感覚尺度」を用いることとし,予備的研究として尺度の再検査信頼性調査を行った。加えて,心理測定尺度に関する文献を収集し検討した上で,効果測定に用いる尺度を決定した。 (3) については(1)の予備的研究に基づき, 高齢者用健康動作法プログラムの動作課題選定、教示法など具体的方法の検討や、高齢者健康教室等の実施機関に研究協力依頼を行なうなど介入研究実施の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1) については,介入研究の準備を進めていたが,新型コロナウイルスの影響により研究協力機関から中止の要請があり,介入研究を実施できなかった。予備的研究のデータ収集と分析を行い,その研究成果について,学会発表と論文投稿を行った。(2) については概ね順調であり,(3) については,プログラム開発に向けて予備的研究を行い,データ収集と分析まで終了した。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度以降は,新型コロナウイルスの影響によって介入研究の実施が困難となり,研究が大幅に遅れることが予想される。(1) については,新型コロナウイルスの遷延によっては,介入研究の着手が大幅に遅れる可能性がある。(2)については,「心身の統合に関わる自己感覚尺度」の適用範囲についてもデータ収集および分析を行い,その研究成果を海外誌に投稿する予定である。 (3) については,新型コロナウイルスによる影響が一定期間続くことが想定される。また,本研究の対象である高齢者は,新型コロナウイルスの感染リスクが高いとされるため,介入については公認心理師による援助を要さず,自身で行えるセルフケアプログラムの開発が必要と考えられる。よって,研究計画を変更し,動画の作成や遠隔システムを用いた対面でない介入プログラムの開発の検討を行う。次年度は,セルフケアプログラムを用いた介入方法に関する文献研究を行うとともに,予備的研究を基に高齢者に適した動作課題の選定,教示と実施方法の検討,使用する遠隔システムの検討を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染の拡大による影響で、予定していた研究が延期になったこと。 研究のための購入機器が、予定購入価格よりも低い価格で購入できたことによる。次年度は研究実施の方法に遠隔方法をとるなど変更が生じるため、遠隔実施のための機器等の新たな追加購入等に充てる。
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Research Products
(5 results)