2021 Fiscal Year Annual Research Report
A study of a program developement of an Integrated Body and Mind Health Promotion for the older people.
Project/Area Number |
19K03349
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 良三 明治学院大学, 心理学部, 研究員 (40211289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 一郎 筑波大学, 人間系, 教授 (90241760)
益子 洋人 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90710038)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / 健康動作法 / 心身健康増進 / 心身の融和感 / フレイル / コロナ禍 / オンライン動作法 / 触れない動作法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 高齢者の心身健康増進のための健康動作法プログラムの開発と効果の検討を目的とし,研究協力者の上倉安代氏の協力も得て,研究を進めた。初年度は,動作法とイメージ技法,認知行動療法の効果を比較し,動作法が最もストレス反応を低減し,身体的自己感覚と心理的自己感覚が織りなす,心身の融和感を向上することを明らかにした。 次年度は,「心身の融和感尺度短縮版」を開発し,高齢者における心身の融和感とフレイル等との関連を調査した。その結果,心身の融和感が高まるとフレイルとストレス反応が軽減すること,フレイルとストレス反応を媒介とし,生きがい意識と内的統制傾向が向上することが示された。コロナ禍の中,直接の動作援助が困難となったため,非接触式の動作法の効果を検討した。まず,オンライン動作法と対面動作法(コロナ禍前に収集)の効果を比較した結果,どちらもストレス反応の低減,心身の融和感と本来感の向上に効果的であった。さらには,オンライン方式は,対面方式よりも身体的安定感と本来感を高める作用が大きいことが示唆された。次に,オンライン動作法と動画視聴動作法の効果比較を行った結果,どちらも心身のリラックス感,心身の調和感,内的統制傾向の向上に効果的であり,特にオンライン動作法では,介入2週間後も心身のリラックス感が向上するなど効果が持続することが示された。以上より,非接触式の動作法が,心身の健康増進作用をもたらすことが明らかとなった。 最終年度は,高齢者に対する触れない動作法各技法と体操の効果を比較検討した。その結果,体操群では生きがい意識の向上がみられた一方,各動作法技法群では介入による変化は認められず,内省においてその作用が示唆された。コロナ禍の中,非接触式の動作法の効果,高齢者のフレイルに対する心身の融和感の役割を示したこと,高齢者に対する動作法プログラムを開発したことは,意義があるといえる。
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Research Products
(16 results)