2022 Fiscal Year Research-status Report
求職者の柔軟性を高めるプロセス重視型キャリア支援プログラムの構築
Project/Area Number |
19K03361
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
森川 友子 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (70368877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 浩二 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (80330166)
平井 達也 立命館アジア太平洋大学, 教育開発・学修支援センター, 教授 (80389238)
福盛 英明 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (40304844)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | キャリアカウンセリング / 求職者支援 / プロセス重視 / フォーカシング / 体験過程 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、若年者の可塑性に配意しプロセス重視の考えに基づく新しいキャリア支援方法を作成し、良質かつ多くのキャリア支援者に伝授可能な「求職者の柔軟性を高めるプロセス重視型キャリア支援プログラム」を構築することである。 2020年から2021年にかけて、就活支援現場の熟練キャリアカウンセラー(以下CCと略す)7名にインタビュー調査を行い、彼らが求職者を支援する際の着眼点を分析した(2020年にその一部を学会で発表済)。 2021年は、求職者の意識の深まりと広がりに関する成長度をアセスメントする評定尺度を作成した(「就活支援のための共生的体験過程尊重尺度」作成の試み(第1報)-プロトタイプの開発-」日本人間性心理学会第40回大会口頭発表;森川友子・福田尚法・永野浩二・福盛英明・平井達也)。尺度は段階が上がるごとに、自分と他者、社会の中に多層的かつ有機的な相互連関を見いだす態度が表れるように構成された。また求職者の成長像を、縁起思想(鍋島,2009)・共同体感覚(Adler,1973)との関連で考察した。この尺度作成を通して、就活支援における相談者の成長プロセス仮説を概念化できたと考えられる。 2022年は、2020~2021年に行った調査に1名のインタビュイーを追加、分析を行い直し、国際学会で発表を行った(A qualitative analysis of interventions by Japanese career counselors: In comparison with the “fully functioning person”by Morikawa,Y., Hirai,T., Nagano,K., Fukumori,H.)本研究の最終目的である「キャリア支援プログラムの開発」についてはコロナの影響もあり実施・実証できていないが、支援の着眼点は整理されてきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学におけるコロナ対応業務が多忙であったため、論文化が進んでいない。またプログラムの要素となる支援手法や、キャリアカウンセラー用の教材の主要部分は作成できているが、コロナ状況下でワークショップが開催しにくく、予定していたプログラムの実施は少人数に対する試行段階にとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年・2022年に学会発表を行った、熟練キャリアカウンセラーによる就職活動支援プロセスの特徴を論文化する。「求職者の柔軟性を高めるプロセス重視型キャリア支援プログラム」について、事例研究にてプログラム内容を公表することを目指す。
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Causes of Carryover |
期間中に2回の国際学会発表を予定していたが、コロナにより1回に留まった上、研究チームのうち1名しか学会に行かなかったこと、期間中に研究チーム内での研究会を複数回予定していたがコロナにより1回に留まったことで、次年度使用額が生じている。2023年度は研究会を行って研究を進め、学会誌への投稿を行う予定である。
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Research Products
(1 results)