2021 Fiscal Year Research-status Report
Visual motion processing for self-motion perception and underlying brain network
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19K03367
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
蘆田 宏 京都大学, 文学研究科, 教授 (20293847)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 視知覚 / 姿勢制御 / バーチャルリアリティ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス禍が終息せず本年度も実験研究の遂行に深刻な影響が生じた。そのため、今年度は本研究に関連する書籍の章と教科書の執筆に注力し、それらは2022年度に公刊される予定である。
博士課程の学生によるVRゴーグルを用いた身体制御の研究は本課題に関わる有意義な成果となり、論文として出版することができた(Fujimoto & Ashida, 2022, JoV)。これまで、オプティックフローによる無意識的な姿勢制御と意識的な自己運動知覚（ベクション）の関係について研究を進めてきたが、姿勢制御には動的なオプティックフローだけではなく静止したシーンの情報も影響する。特に、視野全体が傾くことにより、立位姿勢の制御と垂直方向の知覚がともに影響される。VRゴーグルを着用して傾いたシーンを観察する実験の結果、頭部移動測定による姿勢制御と、垂直方向判断課題の結果はかなりよく似ていることがわかった。シーンの方向を規定する要因として90度周期の「フレーム」、180度周期の「水平線」、360度周期の「(オブジェクト)極性」の３つの周期からなる正弦波の組み合わせによるモデル(Dyde et al., 2006)が適用でき、垂直知覚に比して姿勢制御にはフレームの効果が若干大きいことが明らかになった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究で行うべき心理・生理実験は、人を対象とし、実験室で参加者と近接して実験を行う必要があるため、本年度も終息を見ることがなかった新型コロナウィルス禍によって多大な制約を受けることとなった。秋には行動制限がほぼなくなる時期があったが、卒業、修了を控えた学生の研究を優先せざるを得ず、それらは本研究プロジェクトに必ずしも直接関係しなかったた。また、冬からは感染状況が再度悪化し、本プロジェクトの実験研究はほとんど進めることができなかった。その分、関連する執筆作業に注力したが、それらの公刊は次年度以降となる。
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| Strategy for Future Research Activity |
本研究は本年度が最終年度であったが、実験研究を十分に行えなかったため、次年度まで延長することを申請し、受理された。
新型コロナウィルスの終息はまだ先になりそうであるが、実験を実施して研究論文の執筆を目指す。特に、これまで進展が最も遅れているfMRIを用いたオプティックフロー観察時の脳活動測定の実験を重点的に進めるとともに、今後の課題に向けてオプティックフローの運動知覚に関する研究の方向性を決める心理物理実験の実施も並行して行いたい。
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| Causes of Carryover |
新型コロナウィルス禍により大きな制約が生じ、実験研究を十分に実施することができなかったため、実験実施および論文投稿などを想定した費用に残額が生じた。次年度に実験研究を実施し、論文投稿出版を目指す。
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