2020 Fiscal Year Research-status Report
ベイズ最適化による未知の多次元心理物理関数の推定手法の構築と応用分野の開拓
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19K03375
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
小森 政嗣 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 教授 (60352019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠里 由佳子 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80346171)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ベイズ最適化 / 心理物理学 / ガウス過程回帰 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は大域的な逐次最適化手法の一つであるベイズ最適化を実験心理学的な課題,特に物理量が多次元になる心理物理学的課題に適用することを目指したものである.2020年度の成果は以下の3点にまとめられる. (1) 2肢/多肢選択における獲得関数方略の検討:ベイズ最適化にはExpected Improvement (EI),Upper Confidence Band (UCB)などの獲得関数と呼ばれる代理関数を用いて,既知のデータの活用と未知の領域の探索のバランスを取りながら次の探索点を決定する仕組みがあるが,本研究が目指す2肢/多肢選択課題における獲得戦略方略については明らかになっていなかった.2020年度はテスト関数を用いてシミュレーション実験を行った.検討の結果,大域的な関数形の推定においてはランダム戦略が最も適していること,最大値/最小値の推定にはqNEIが最適であることを見出した. (2) 2肢/多肢選択ベイス最適化を行うライブラリの開発:二肢選択課題を行うためのGaussian Process Preference Learningを高速に行う子男ができるプログラムを作成した.またこれがWebサーバ上で実際に動くことも確認した.これによりコロナ禍における実験を円滑に進められることを確認した. (3)顔研究への適用:敵対的生成ネットワーク(GAN)の一つであるStyleGAN2の潜在空間の変数を入力とする2肢/多肢選択ベイズ最適化手法を構築し,実際に実験を行った.この手法は従来の顔研究における方法論的・倫理的問題を解決する有望な手法であることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね当初計画通り進行しているが,実験参加者の募集や実験の遂行においてコロナ感染拡大の影響を受けて難航している.また成果公表の機会が減少したため成果公表については滞っている.
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍において実験を円滑に進められるようWebアプリケーションを開発した.また2021年度はさらにこれに改良を行っていく予定である.これにより非対面状況下であっても円滑に実験的検討を進められることを期待している.
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Causes of Carryover |
国際会議および国内学会での発表を予定していたがコロナ感染拡大の影響により発表することができなかった
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Research Products
(1 results)