2019 Fiscal Year Research-status Report
A study on multiplicative functions and zeros of zeta functions
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19K03392
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
赤塚 広隆 小樽商科大学, 商学部, 教授 (30535860)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 乗法的関数 / ゼータ関数 / 約数和 |
Outline of Annual Research Achievements |
κを正の実数とする。正整数nに対し、dはnの約数全体を走るものとしたとき、d^κを足し合わせた和(以下、これを約数和ということにする)を考える。本研究の目的の一つは、この約数和の上極限に関する性質とリーマンゼータ関数の零点分布の関係を調べることである。約数和の上極限に関する性質を調べる際、約数和を大きくするnの列を考えることが重要であるが、その候補として優高次合成数と呼ばれる概念の一般化が挙げられる。正の実数のパラメータを一つ決めると、いくつかの一般化優高次合成数が定まる。 今年度の研究では、正のパラメータを一つ定めた時、そのパラメータに付随する優高次合成数の個数について研究を行った。具体的には、κを正の有理数とするとき、一つのパラメータに対する一般化優高次合成数は1、2または4個であることが分かった。さらに、4指数予想と呼ばれる超越数論の予想が正しいと仮定すると、1または2個であることが分かった。一方、この性質はκが有理数であることが本質的であり、ある実数κに対しては、一つのパラメータに対する一般化優高次合成数が4個になる場合があることが分かった。 一方、約数和に期待される上極限の性質からゼータ関数の零点分布を導出するのは想定していたよりも難しい問題であることが判明した。これは、x以下の素数を走る部分オイラー積でxを無限大に飛ばしたときの挙動、特にオメガ評価を調べる際、xを特殊な列に限定して解析しなくてはいけないことに起因するものである。研究当初の想定よりも時間がかかっており、現状ではこの方向の研究についてはまとまった結果を得られていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一般化優高次合成数に関する研究に進んではいるが、当初予定していた「約数和の上極限に関する性質からゼータ関数の零点分布の性質を考察する」の部分に困難が生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度前半は部分オイラー積について、本研究の問題設定に合うような形でオメガ評価が得られないかを考察し、論文を完成させる。2020年度後半は二次体に関連する乗法的関数の研究を行う。
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Research Products
(2 results)